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2002年03月15日(金)
観られるものは全部観た

大森南朋くんチェックも佳境でございます。

『緑の街』監督:小田和正
『三文役者』監督:新藤兼人
『白痴』監督:手塚眞

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映画の撮影クルー、映画の助監督、TV会社のスタッフ。お、なんか職業が被ってる(笑)。


『緑の街』は、ミュージシャンが映画を撮る話。監督の小田さんも1作目を撮る時こんな思いをしたのかな?結構極端にデフォルメしてると思いますが、いい話でした。「おてんとさん2つ作ってくださいよ」ってセリフが良かったなあ。大森くんは、現場の人間が監督の悪口言ってる中、「そうかなあ」「俺は面白いと思うけどな」などと何げに監督の肩を持ってました。なんかこの頃がいちばん体格いいような。髪ももさもさだしクマのようです。大柄なのでひとりだけフレームからはみだして頭が切れてるシーンがあっておかしかった。あとこれ、エンドロールも最後迄ちゃんと観よう!大森くん好きは特に!


『三文役者』は名バイプレイヤー・タイちゃんこと殿山泰司さんのお話だった事もあり?出演者も名バイプレイヤーが勢揃い。大杉漣さんと田口トモロヲさんのユニット(!?)ハージー・カイテルズが、ハージー・カイテルズ名義で出てるってのもおっかしー!ケンカしてるし(笑)。

タイちゃんは相当ダメ男。飲んべえだわ女にだらしがないわ。観ていて何度心の中で「飲んじゃダメえええええ!」と叫んだか。役者として一人立ちする迄支えてくれた内縁の奥さんを鎌倉においてけぼりにして、京都で若いコをつかまえて赤坂に連れて来て(このひとはこの後“赤坂の側近”としてずっとタイちゃんと暮らす)、怒った鎌倉に籍を入れられて、養女も貰ってきて、そうきたら赤坂も怒るでしょ、養子を貰ってくるんですよ…。なんか字面にするとフォローのしようもない修羅場だな〜。ああホントにダメな男だよ…そこが魅力なんでしょうけど。憎めないし。でも絶対そばにはいたくない〜(笑)。火の粉が降り掛かるのはイヤ〜!ってなもんですよ。

今はもう故人のふたり、実際に新藤監督作品で多数共演していたタイちゃんと乙羽信子さんのダイアローグは今となってはしんみりくるな。ふたりともどっかへ行ってしまった。そしてまだまだ現役の新藤監督はやっぱりエロい。そしてどこかが狂っている。

今回助監督役の大森くんは、ダメダメなタイちゃんを終始困り顔で、時には心配そうに黙って見送る姿が慎ましい。酔っぱらって説教たれるタイちゃんを、なだめるように団扇で仰いであげてる仕種がいいカンジでした。新藤組の助監督で、後に『ひめゆりの塔(1995)』『宮澤賢治―その愛―』等を撮った神山征二郎監督がモデルだったようです。


最後の最後迄ひっぱっていた『白痴』は…えーと、あのー、観たひと観たひとからその…話を聞かされてたんで…借りるのを躊躇してまして。でも大森くんが出ているなら!それに美術が恒松正敏さん(フリクションでの活動はあまり詳しくはないけど、絵描きの彼は大好きでねえ。サイン入り画集持ってますよ…)だったので、それも楽しみではあったんですが。うふふふふ。

なぜにあのシーンで「キエフの大門」をまるまる使うんだろう。画ヅラも曲も独立させるといいものなのになあ、浅野忠信くんも甲田益也子さんもとっても美しかったし(甲田さんて全然見かけが変わらないよ…不老族だ)。好きなものばかり集めたからと言って面白いものが出来るわけでは…やっぱり構成と編集って大事だよ…。恒松さんの絵は、キチガイと白痴の家の、屏絵と家具に使われていた(キチガイの描いた絵と言う設定)。照明が暗めであんまり見えなくて残念。あのタンスほしい。

大森くんは終始泣きそうな顔で原田芳雄さんの説教を聞いていました。大きな身体を出来るだけちいさくして((C)丙チン)な!なにげに登場人物全員メイクが濃くてヴィジュアル系です。シャイニーなメイクでギャル顔な!

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あとは『ざわざわ下北沢の、できるまで。』と『カルテット』と短編か。ざわざわメイキングは、シネマ下北沢で本編とパックになって上映されていたものらしいけど、レンタルビデオとかは出ていないのかなー。出てないならどっかで観られる機会はないかなー。DVDとか出れば特典で付くかも知れないけど。あとはどっかの映画館にかかるのを探すしかないか。

そして次々と明らかになる新作情報。アイドルオタクだったり日系ブラジル人だったりもう大変ですよ!まずは明日からの『害虫』が楽しみ。