I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
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2002年02月28日(木) ■ |
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恒例大森くんチェック |
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そろそろ観るものがなくなってきました。ビデオ化されていないTVドラマとかは再放送を待つしかないかなあ…。あと短編もの。これもどっかの映画館でかかるのを待つしかないか。
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『皆殺しの天使―ビデオの中に悪魔がいる―(MASSACRE'S ANGEL)』監督:長澤雅彦 『サトラレ』監督:本広克行 『女刑事RIKO―聖母の深き淵―』監督:井坂聡 『生きたい』監督:新藤兼人 『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』監督:篠田正浩 『弱虫―ちんぴら―』監督:望月六郎
今回は会社員、故人(主人公の父親)、刑事、大学生、客室船員、刑事。オモロポイントはメッシュの会社員(天使)、英文科卒・文系刑事(RIKO)、ぼやけた遺影ワンシーンで、これ大森くんだって聞いててもわかんないよ!(サトラレ)など。
『サトラレ』は、「泣きのエンタテイメント」とうたっていただけある、展開が見えるのについつい涙。うわあん!サトラレと言うのは「さとるの化け物(そういえば、作品中サトラレの事を“化け物”って呼ぶ箇所はなかった(確か)。一種ファンタジーの様な設定だったからなあ)」の逆ヴァージョンで、自分の思った事が全て他人に聞こえてしまう能力の持ち主の事。松重豊さん演じたサトラレがかわいそうでさ!初のサトラレだから法律も出来てなくて、自殺しようとしてもその考えが周りに知れちゃうので助けられちゃって、死ぬ事も出来なくてさ!無人島にひとりで住んで、ネットビジネスを展開して成功している。名刺を作っていてもひとに手渡した事がなかったって設定がもう泣けたよ!
『生きたい』は、新藤監督のヤバッぷりが良く出ていた作品。『午後の遺言状』での、海辺の葬列シーンは物凄いインパクトがあった。老境のひとびとの温かい交流を描くフリをして、突然キチガイ演出を挿入するアナーキーさと、『完全なる飼育』の脚本で発揮した「まだまだ現役じゃあ」なエロジジイっぷりのバランスにビックリしたものですが、今回も重いテーマをとりあげつつ、それを嘲笑するようなしたたかさ。大竹しのぶさんがまた凄くて。はすっぱだけど時折かわいい(けど残酷)(けど優しい)徳子がのりうつってました。ああ今からもう5月の舞台『欲望という名の電車』が楽しみで怖い。大竹ブランチ、すごいだろうな…。
『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』のおとうさんは、『父の詫び状』で有名な向田邦子さんの父親を思い出した。厳格で、わがままで、でも子供が大好きで仕方ない。真夏の夜中に折詰のおみやげを子供たちの為に買ってきて、奥さんが「子供も寝てるし、夏に生ものは危ないから」と言ったら激怒して「じゃあやらーん!」と庭に投げ捨てて、奥さんも怒って見せしめのためにそれをほったらかしにしたまま寝てしまって、翌朝ハエがぶんぶん飛び回っているお寿司を見ながら苦虫を噛み潰した様な顔で朝ごはんを食べたりするおとうさん(笑)。そんなおとうさんに長塚京三さんはぴったりだった。あと永澤俊矢さんの“目”がよかったな。沈んだ悲しそうな目。エンディングの「ムーンライト・セレナーデ」のアレンジと演奏が凄く格好よかった。エンドロール(これがまたいい)との相性も抜群。
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ついつい大森くんの出ていない『女刑事RIKO 2』も観てしまう。設定で気になるところがあってね…。次回出演作だと言うサトウトシキ監督の旧作『LUNATIC』も観る。北村一輝さんの映画デビュー作だった(名前が康の頃)。幼い頃母親に去勢された弟の役。北村さんが主役の『弱虫―ちんぴら―』に、設定が被ってなおかつ立場が逆な箇所があり、ちょっと驚いた。出来ない組長に請われて女を抱くちんぴらと、自分が出来ないので兄に女を抱いてくれと懇願する弟。同じ日に続けて観たのでちょっと驚いた。ゲイの兄は吹越満さん。美しくてもう大変。無茶苦茶切ない話だった。なんだか懐かしい感じのする独特な演出。出演者がかなりツボなので(町蔵とか出てるんだよ…)他の作品も気になるな。
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