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2001年10月01日(月)
『ライブ・フレッシュ』

『夜になるまえに』のバルデムさんが余りにもステキだったので、彼の出演作品をもっと観てみよう!と借りて来たビデオ数本。まずはペドロ・アルモドバル監督作品『ライブ・フレッシュ』(『CARNE TREMULA』1997年、スペイン)。既観の同監督作品『ハイヒール』にも出ていたそうなんだけど憶えてないや。機会があれば観直してみよう。

バルデムさんは勤勉実直な刑事ダビド役。主人公ビクトルに撃たれて半身不髄になり、車椅子のバスケット選手としてパラリンピックで大活躍、事件の人質だった女性エレナを妻に迎え幸せな日々を送っていたが、ビクトルが出所して…。

こう来るとビクトルの復讐劇か!?とハラハラ、ダビドさんがんばって!とドキドキ、の筈が、意外にもこのビクトルが純真なカワイイ子で、復讐してやる〜とエレナが院長を務める養護施設へ就職するも、根っからの善人気質で良く働くわ〜と重宝され、院の子供たちにも大人気。そのうち実はダビドが相棒サンチョの妻と浮気してて、それを知ったサンチョが、ビクトルが引き金をひいたと見せかけてダビドを撃ったと言う事件の真相が明らかに。そんでその浮気してた奥さんクララてのが、ビクトルにセックス指南をするマッダームなのね。で、なんでビクトルがクララからあんなこんなを教えて貰ってるかってーと、自分が逮捕される原因にもなったエレナとヤッてヤッてヤリまくって彼女が離れられないわ〜んとなったとこを捨ててやる〜って復讐の為だったんですけど。そもそもこのコの初体験の相手がエレナだった訳で、また会いたいな〜とピザをお土産にエレナの家を訪ねた所事件に巻き込まれちゃったってなもんで。…なんか、文章にすると身もフタもないわ…。

で、ダビドさんが、妻に近付くな!とビクトルのウチに怒鳴り込んだりするんだけど、TVでやってたサッカーの試合をふたりして応援しちゃったりすんの。ぎゃ〜どっちもマヌケで憎めねえ、どっちの味方すればええねんと観る方が迷ってるうちに、エレナはビクトルに美徳のよろめき、フラれたダビドはマイアミに旅に出る。『ゴールデン・ボールズ』といい何故スペインのひとは安らぎをマイアミに求めるのか?終盤、妻への便りがナレーションとして流れるんだけど、低音のステキな声です。『夜に〜』のナレーションでも絶賛されてたけどホントいい声や〜。

サンチョとクララのカップルもドン詰まりな感じでもうたまらん。他人の手に渡るならいっそ俺の手で、のサンチョと、彼から逃げるには死しかないのなら死んでも結構、なクララ。銃を向け合うやりきれなさがもうたまらん!恋は命懸け!んも〜腹イッパイですヨ!なスペインのムンムンラヴストーリー、新しい命が生まれるところで幕なのでした。濃い、濃いよ…と思わせて最後はシンミリ。いい話だったわ。

それにしても観れば観る程ムンムンエロエロエッサイムなバルデムさん。車椅子バスケのシーンは迫力で格好よかった。髪型もこれくらい短い方が似合うような…顔が濃いだけに髪はサッパリがいいよ!で、目ですよ目!あの捨て犬目!瞳キラキラ!車椅子だから見上げる訳ですよ、あの目でな!あの目で「(下半身不随なのでセックスが)よくないからか?」って訊くのよ!ぎゃああやめてくれええツラすぎるううう!やりきれねえ!かわいいかわいそう!私が拾う!とうっかり騙されてしまいそうに。あの目でいろんな感情を表せる細やかな演技が出来るひとだったんですねー。いやだって第一印象がカラオケでフリオ・イグレシアスを熱唱するバスローブ姿ですけん。…役者って奥が深い。