Desert Beyond
ひさ



 文旦をふたつ買う。

夕方西に向けて自転車を走らせながら
空に浮かぶ細い受け月が綺麗だと思ったり
雨が思ったよりあたたかいと感じたり
アルバイト先の中学三年生に
受験前最後の授業で頑張れといったりしていたら
いつのまにかこないだ日記を書いてから
一週間近くも経ってしまっていた。

今は夜中。西には暗く赤い半月が浮かんでいた。
同じく西に自転車を走らせながら
はやく4階の家からあの暗い赤い月が
何も言わずに西の空低くに浮かぶ様をみたいと思った。
家のドアの前で西を見た。
思ったより目には街の明かりが入り込んできて
想像したような幻想的なシーンではなく
月よりも、向こうに見えるマンションの
常夜灯のひとつが切れかかって
ちかちかしているののほうが目立った夜景色。

昨日。アルバイトの帰りにジャスコに行った。
若い夫婦がお酒売り場に歩きながら口げんかをしていた。
奥さんは乳母車を押して、3歳くらいの女の子かな
そのこは不安そうに夫婦げんかをだまってみていた。
何だかよくわからないけどバナナがどうとかで
男は大きな声を出して奥さん(?)を謝らせようとしていた。
どんな理由であれ犠牲者は子供だなぁ、と思って
その女の子の事をおもうと胸がすごく痛んだ。

確実に花粉の飛ぶ季節はやってきた。
僕=花粉探知機、と言っても良い。
花粉症の季節はしっかりはっきりと始まったのです。
嫌でもマスクをしなくてはいけないのです。

安かったので文旦を買った。
文旦はレモン色。
レモンは文旦色かぁ。
今ちょっとむいて食べてみようと思う。
.................
..................
いてて。文旦の皮をむくときに
文旦ミストがテーブルにスプレイされる。
右手の親指に少しきり傷があって
そこがとても沁みた!
文旦ファンからはしかられるかもしれないが
特に伊予柑やデコポンならだめで
文旦なら良しというような点がみつからない。
淡い味なのに爽やかでキツイ酸味。
舌がぴりぴり。
て、この文旦が食べごろじゃないのか!?
ぼりぼりぼり。



2006年03月07日(火)
初日 最新 目次