Desert Beyond
ひさ



 黄金の月

テスト地獄のせいですっかり生活が乱れてしまった。
先週の木曜日と金曜日は睡眠時間が2時間ずつで
我ながらなかなかがんばったと思う。
頑張っても結果を見ないと。
でも今回試験のあった授業は全て手ごたえありでした。

太陽が沈んで西の空が
さまざまな橙の色見本のようになる15分間くらい
東の街は立体的に浮き出て見える。
西のグラデーションを受けながら
街は夜の準備で灯がともりはじめて
なんとなく不思議に浮かび上がるんだ。

今日はアルバイトに行くときに
東に直視し続けられないほど
眩し過ぎる丸い月が浮かんでいた。

真夜中。
黄金の月が輝く空を眺めたくて
寒いのに外に出てみた。
思ったより月は傾いていなくて
天頂からすこしずれたところで
世界をライトアップしていた。
眩し過ぎる月が世界を照らしている様や
自分の月影が落ちるのを見ると
満月のまぶしい夜に砂漠に行ったのを思い出す。

ご近所はもちろん寝静まっている。
僕の部屋では静かな音で
曽我部恵一の唄が流れている。
たまに思い出したように冷蔵庫が音をたてはじめるよ。

2006年02月13日(月)
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