Desert Beyond
ひさ



 こおり、ひかり、ゆめ

大詰め。明日で今学期終わり。
忙しさを極めているわけです。
特に変わったこともなく
変わったことなど起きる予定もなくて
毎日平凡。変わることといえば天気ばかり。
だから日記も天気のことばかり、か。

早速今日の天気。
晴れていて雲が沢山ありました。
昨日より弱まったものの風が強くて
とにかくおそろしく寒かった。
月の裏側のクレーターの影にいるくらい寒かった。
風は容赦なく吹き付けて耳が凍るかと思った。
午前の授業は終わっているため、午後から登校。

偏光顕微鏡っていうちょっと特殊な顕微鏡がある。
普通の顕微鏡みたいに見えるのと
もうひとつレンズを加えて偏光させてものを見るのです。
岩を小さい板に切ってプレパラートに貼り付けて
それをプレパラートぎりぎりまで薄ぅうく削る。
プレパラートからすうっと指でなでても
削った岩を感じることができないくらいまで薄く。
それを偏光顕微鏡で見る。じーっと。
左目で顕微鏡をのぞきこみ、右目でスケッチを見て
ちらちらちらと観察してはスケッチを繰り返す。
一通りスケッチしおわると、普通に見たり
偏光させてみたり、丸いステージをくるくる回転させて
岩の結晶にいろんな方向から光を入れる。
地味でなんとも褒めようのない岩石が
偏光させてみると息をのむくらい綺麗になったりする。
世界の宝石を集めてばらまいたかのようになったりさ。
そんなことをじわじわとするクラスも今日でおしまい。

西日に向かって走る。
来るときよりも気温は下がって
体も凍ってそのうち自転車をこげなくなるな、と思った。
家に帰ってきてフライビーンズをぽりぽり食べて
熱い珈琲をまた淹れて、珈琲カップを手で包むようにした。
フライビーンズはきっと消化に悪い。
珈琲もあまり胃によくない。
どっちも豆なわけです。


そういえば鮮やかな夢を見た。
帆船の時代で細長くて速い帆船に乗るのだ。
風をとらえて海を滑るように高速で走る。
港で悪者の乗っている船をすり抜けて
港から外海に出た。
海賊のような悪者の船は追いかけてきて
海を逃げたり陸を逃げたりする夢だった。

真夜中も寒い。

2006年02月08日(水)
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