Desert Beyond
ひさ



 きまぐれ、風

なにやら寒い。
レポートを朝までずっとやっていた。
テレビでは何回も同じニュースが流れ
何回も公衆の面前で嘘をついているだろう
汚い大人たちをちらりと見る羽目になった。

朝、すこし仮眠した。
すごい風の音で目が覚めて
起きてからすぐに珈琲を淹れた。
結局何も食べないで締め切りの午後5時までに
何とか出さなきゃいけないレポートを3つ完成させた。

そとは風というか突風が気まぐれな方向から
気まぐれな強さでとにかく吹き荒れて
たまにほこりっぽい雨をばらばらと降らせた。
雨が降ると傘を持っていない人たちは
(傘を持っていてもこの風では役に立たないと思うけ)
肩をすくめて目を細めながら
屋根のある場所やら家路に急いでいた。

朝の天気予報で、首都圏は
昨日より10度以上も気温が高くなり
ぽかぽかと暑いくらいでしょう、て言ってたけど
果たして本当にそうなったのだろうか。

愛媛のテレビは
NHK総合
NHK教育
南海放送
愛媛朝日
あいテレビ
愛媛放送
の6チャンネルがある。
南海放送の南海、ていいな。
南海キャンディーズの南海もそうだけど
南海って言葉は独特の雰囲気があって好きだな。
南海放送が未明に放送を終了する前に
お出かけ先のお天気、と言って
愛媛を基点にしたソウルをまじえた日本各地の天気を
地図に示しているのをみて
ここから東京に行くのにほんのちょこっと距離をたしたら
沖縄に行く距離と一緒だってことに気がついた。
ただそれだけなんだけど...。

そういえば、早朝にやっていたNHK教育の番組で
日本語に堪能な外国人の先生が
日本の文化の保存などについて15分くらい語っていた。
日本人は古くて良い文化や伝統的なものを
逆に古臭くて恥ずかしいと思う心があって
それによって昔ながらの文化がなくなってきているって。
京都タワーや、平等院かなぁその近くの高層マンションとか
そういうのを例にとって話していた。
確かに京都タワーは逆にみにくくて恥ずかしいし
京都駅はモダンで現代的だけど
伝統の街を表現するようなものは微塵もない。
なるほど、と思ったのは
諸外国のガイドブックを見れば明らからしいけど
ガイドブックの表紙が、他国のガイドでは
伝統的な建築物や美術品などになっているのにも関わらず
最近日本を紹介するガイドブックの表紙は
「雑多で汚いイメージ」が定着しつつあって
ごちゃごちゃとした東京の街が表紙になっているものが
多くなってきているそうだ。
それも現代文化といえば現代文化なんだろうけど
日本の紹介で電気街やらメイド喫茶やら
奇妙な風俗やらが持ち沙汰されて
独特の美しい雰囲気や
微妙や曖昧さを美を感じる心を
かきたてられるような文化が少しずつ失われて
外国に多くの人たちに紹介すらされなくなったら
ちょっと気持ち的にはかなしいね。

2006年02月07日(火)
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