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2017年01月31日(火) ■ |
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時々、感覚を戻すために「参勤交代」 |
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(CCRCキックオフミーティングの基調講演会) 講師「養老孟司」氏、演題「現代の参勤交代のすすめ」から。 「8割が都会に住んでいる」とデータを示し、 「感覚を押し殺した世界が、都会です」と話し始めた。 「感覚と理性のバランスが崩れたから、少子化になった」と 現代の抱える課題の原因を、サラッと言い放った。 その上で、解決策として「時々、感覚を戻す『参勤交代』」を 提言している。 要は、人間が生きていくには、感覚と理性のバランスが大切、 都会に興味を持つのはわかる。ただ、黒山の人だかりに疲れたり、 つまらないとわかったら帰っておいで、ということだろう。 都会で息が詰まったら、地方の自然を味わうのもよい。 江戸時代は「地方から江戸へ」参勤交代をして刺激を受けたが、 現代はその逆で「江戸から地方へ、感覚を取り戻しに向かう」。 江戸時代の取り組みを真似て、国の政策として、 強制的にある一定期間、地方へ住むことを義務付ける。 そんなたとえ話が、私には引っ掛かった。 「教養とは、人の心がわかる心」と定義した彼は、 やはり「感性」を大切にしている学者さんだったなぁ。
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