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2016年12月30日(金) ■ |
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そりゃ脚色もしたし、都合の悪い事柄も隠したけど・・ |
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映画「ブルージャスミン」(ウッディ・アレン監督)から。 人間って、精神が不安定になるとこんな感じになるかという様子を、 主演、ケイト・ブランシェットさんが見事に演じてくれた。 第86回アカデミー賞で主演女優賞を受賞、納得の演技だった。 アルコールの力を借りなければ、精神が安定しないのは、 「私の抗うつ剤は6種類のミックスで、通称『カクテル』、 でも効くのは、ウォッカ・マティーニだけ」の台詞でわかる。 さらに、自分の現在の状態を知られたくないために、ウソをつく。 しかも「ウソがばれたのかもよ」と軽い気持ちで話しかけると、 「ウソって言葉を使わないで!」と興奮して言い返し、 「そりゃ脚色もしたし、都合の悪い事柄も隠したけど・・ 感情や考え方がユーモア、それこそが私でしょ?」と言い訳をする。 このシチュエーションは、映画の中だけの話ではなく、 誰の周りにも起きていることなのかもしれないな、とメモをした。 何度か口にする名曲「ブルームーン」は、カクテルの名前でもある。 菫(スミレ)のリキュールを使った薄紫色らしい。 ただし、このカクテル「ブルームーン」には、 「できない相談」「叶わない恋」などの意味があるという。 「月が青っぽく見える現象」も稀だけど、 「ひと月に2回満月になる時の、2度目の満月」もブルームーンと呼ぶ。 こんな意味から「めったに起こらないこと」「あり得ないこと」の例え、 そんな視点でこの作品を観ると、また面白い。 主人公が「再び華やかな世界へと返り咲こうとする展開」は、 「ブールームーン」(できない相談)なのかもなぁ。
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