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しもさんの「新聞・書籍掲載文」
しもさん
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1999年07月28日(水) ■ |
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一つ一つ言葉を大切にしたい(41歳) |
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毎日新聞 朝刊(みんなの広場)
「ママ、水!」と言われて「飲むの?かぶるの?」 と聞き返す母親がいた。 私はうれしかった。 最近、どうも日本語が途中で省略され、 最後までしっかり話すことができない人が多い気がしていた。 主語、述語もなく、単語だけが頻繁に使われ、 それだけで説明したと勘違いすることもある。 言葉がブツブツと切れて、 何を言いたいのかわからないことも多くなった。 この傾向は、社会人になってから直そうと思っても なかなかむずかしい。 新入社員が必ず習う「報告・連絡・相談(ほうれんそう)」も、 すべて5W1Hを的確に伝えることから始まる。 語彙が豊富ということは決して悪いことではない。 しかし、簡単な言葉で、誰にも分かる説明をする訓練も 必要ではないだろうか。 一つ一つの言葉を大切にする。 この心掛けが、きっとすてきな日本語を使う大人になる 始まりではないかと感じている。
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