都内で仕事。 車中で森繁久彌主演「スラバヤ殿下」鑑賞。 馬鹿馬鹿しさと、時代の毒と、あと何かが込められている。 森繁と三木のり平がそれを上手に隠している。
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菊田一夫の作品を、初めてそれと意識して観た。
それが本作品であるのが良いのかわからないが、 縁と出会いとタイミングだから仕方がない。
* いったいどんな人だ?と、ウィキペディアを探って驚いた。
「生まれてすぐ養子に出され、生後4ヵ月で両親(西郷姓)に連れられて台湾に渡ったが、まもなく捨てられ、転々と他人の手で養育された末、5歳のとき菊田家の養子になった。台湾城北小学校に入学したが、学業半ばで薬種問屋に売られ、年季奉公をつとめた。その後大阪・神戸で小僧をして夜学(実業学校)に学ぶ。」
転々と他人の手で養育された?
なるほどそれで「暖簾」であり、「君の名は」であり、「鐘の鳴る丘」であり、そして「スラバヤ殿下」なのか? それとも、その理解は安直なのだろうか?
この方のことをもっと知りたい。
実の親を含めて三度も捨てられたその生い立ちの実相を、 まだ知らない作品や劇作家としての人生を、もっと知りたい。
2010年02月24日(水) 自分にはとうていできないやり方で向けられている愛情 2008年02月24日(日) 指圧師ポリーニさん
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