2011年10月28日(金) |
天気はすべて「よい天気」 |
ラジオで、気象予報士の渡辺博栄さん。
常日頃、毎日呪いのようなことしか言わない気象予報士という職業をひどいものだと思い、この日記でも散々意地悪く書いてきた。
そうだから、渡辺さんの気象予報に対する姿勢を聴くことができたのは、 私にはとても嬉しかった。 そうそう、こうでなければ!と、昼ごはんの茶碗を片手に一人、鼻息を荒くしたのである。
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渡辺さんが、私が普段悪く言う「データ型気象予報士」と違うのは、その経験である。 秋田県のご出身であり、実家の農業を手伝う中、厳しく美しい四季の自然の中に身を置き、寒さや暖かさを感じて育ってこられた。
「天気というのはどんな日でもすべて「良い天気」だと思ってください」、と渡辺さんは言う。
晴れの日だけではなく、雨の日も、寒い日も、すべて生き物が生きて育っていくために欠かすことができないものなのです、と仰る。
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天気予報はもちろん、人間の生活のために必要な情報であるから、 暑くなく寒くなく、晴れるに越したことはない。
でもそんなのは、貧しいと思うのである。
雨が降るありがたさ、霜が降りるありがたさ、暑さが厳しくなるありがたさ、 それを伝えられる気象予報士である渡辺さんは、素敵だなあと思う。
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