浅間日記

2009年04月05日(日) 国家の癖

国連安全保障理事会は5日、北朝鮮が国際社会の制止を振り切ってロケット発射したことを受けて開催した緊急会合を終えた。というニュース。

米国のライス国連大使と日本の高須幸雄国連大使は、明確かつ断固たる対応が必要だと主張。新たな決議の採択を求めた、とあり、日本政府が国際政治上で何かリーダーシップを発揮しているような姿勢が、ラジオニュースで強調されていた。

けれどもよくニュースを調べると、ロシアや中国との合意が得られず、緊急会合では大した成果は残していないし、今後新たな制裁を盛り込む決議案が可決されるかどうかは、「わからない」し、少なくとも「日本の意気込みだけでは決められない」のが実際のようである。



日本の外交活動の成果や日本の国際社会での評価を正しく国内に伝えない、あるいは積極的に伝えないということがある。

海外での日本の様子は、まるでイタコの口寄せのごとく国民に流布され、
日本は国際社会に存在感を示している、というお告げを私達はありがたく信じるのである。

なんだか、第二次世界大戦中の大本営発表と、本質的に何も変わっていない。
これは、国民を騙すとか、知らしむべからずよらしむべし、というような作為と無関係の、言ってみれば、島国という立地で醸成された国家の癖のようなものではないかと思う。

一つお断りしておくと、私のこの考えは、日本政府がアメリカとの関係に配慮した末の態度、という要因を大きく差し引いた後の話ではある。

2007年04月05日(木) ローソクと絵札
2006年04月05日(水) 時差ぼけ
2004年04月05日(月) 病名告知


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