2008年01月16日(水) |
それは売り物じゃない |
電源開発の筆頭株主の英国系投資ファンド「ザ・チルドレンズ・インベストメント・マスター・ファンド」(TCI)が電源開発株を最大20%まで取得する届け出を政府・日銀に提出していたことが15日、分かった。経済産業省が届け出を審査。許可すれば、買い増しが可能になる、というニュース。
国土交通省が、成田、関西、中部の3国際空港の管理運営会社と国直轄の羽田空港のターミナル会社に対する外国企業の出資比率を3分の1未満に制限することを決めた。 外国資本が、公共性が高い空港経営の決定権を握るのを制限する狙い。18日召集の通常国会に外資規制を盛り込んだ空港法案を提出する、というニュース。
*
ファンドとマネーが世界中を席巻する今や、 自分や自分達が何を所有、共有しているのかが、 一見では分かりにくくなっている。
自分達が共有する資本と思っている日本の国のあれやこれやは、 既にそのほとんどが−実態としてわからないだけで−、 ガレージセールのように売りに出されてしまっているんじゃないだろうか。
国政も例外ではない。 政治資金規正法が改正になり、外資が50%を越える企業からの献金が可能となった時点で、 国民のためにと党首が演説する政党の「筆頭株主」は、 外国の投資会社になっているかもしれぬ。
*
ファンドやマネーの世界で何が起こっているのか、話はよくわからない。 ぼんやりとした不安な気持ちしかわいてこないけれど、これだけは思う。
どんなに食い詰めても歯を食いしばって 「それはお売りできません」といえるものが本当の財産だし、 自らを維持するため、絶対に市場の手に渡してはいけないものが、 個人なり、企業なり、国なりで、必ずあるはずと思う。
そう、空港ターミナル会社以外にも、きっとあるだろう。
2007年01月16日(火) 大人的パフォーマンス 2006年01月16日(月) マサヤ画伯への手紙 2005年01月16日(日) 枯れ木残らず花が咲く 2004年01月16日(金) 赤塚不二夫
|