「賢者の贈り物」をAに読む。Hが傍らで聞いている。
文体が古めかしい本だったからAには難解だったようである。 長い長い髪をかつら屋に見積もりさせている絵だけを、しげしげ見ている。
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あまりに清々とした物語であり、そうした空気が家の中に飽和する。 愚者の自分としては恥ずかしいというか、居心地が悪い。
だからついHへ、 あんたの山道具を全部売っ払って、私にプレゼントをくれてもいいよ、と悪態をつく。
おれはそういう調整ミスはしないんだよ、と愚者その2が応える。
2006年12月24日(日) 文明と因縁 2005年12月24日(土) 大工よ、屋根の梁を高く上げよ 2004年12月24日(金) 冬の祝祭日
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