浅間日記

2007年07月02日(月) 世界的名声の母国語はありや

第十三回チャイコフスキー国際コンクールのバイオリン部門で、
神尾真由子さんが優勝した、という小さな新聞記事。
Hが感心して読んでいる。
楽器を造る部門だってあるんだよと、横からちょっと知ったかぶる。

ふうんとうなづいて、
それなのに、こんな小さな記事だ、とため息まじりにH。
「71歳でエベレスト登頂」なんてこーんなだぜ、と、新聞の上で手を広げる。

マスコミはもう少し評価にふさわしいものを評価してほしい、と言いたいのらしい。



エベレスト登山は、シニアのツアー客であふれている。

世界一高い山だからその成果がわかりやすいし、何だかすごくみえる。
でも、極論すれば「71歳でも登れる山」なんである。現実がそうなっている。

もちろん、鍛錬に鍛錬を重ねた71歳ということだけれど、
世界には、鍛錬に鍛錬を重ねた71歳が登ることのできない山というものがごまんとある。

評価軸が「老人の頑張り」にあるのだからいいではないか、
と思うのだけれど、Hにはご不満のようである。
自分のクライミングとは、わずかでもない交ぜにされたくないのらしい。


まあ確かに、日本人の活躍が世界中の人々から評価されている時に、
日本国内だけがその価値に気づかないというのは、どんな分野であれ不思議な現象なのかもしれない。

欧米なんかでも、そういう場面があるんだろうか。

2005年07月02日(土) みかんの船は再び江戸へ行く
2004年07月02日(金) 青空球児は何処へいった


 < 過去   INDEX  未来 >


ipa [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加