「化学薬品フェア」とでも銘打ちたくなるような、殺虫剤の陳列棚。 使用上の注意事項が警戒色で書かれているスプレー缶やボトルが、 秋葉原のPCみたいに大量に積み上げられ、売られている。
駆除の対象が害虫だけでないのが、昨今の傾向。 クモの巣、アリ、雑草、地衣類に至るまで、薬剤散布の対象に特定されている。
何が「ガーデニングの必須アイテム」だよと、謳い文句にケチをつける。 私はあの、「プシュー」というスプレー缶の音が好きではないんである。 だから、家の中や周りにいて欲しくない生きものは、よほどでない限り 「挟んで捨てろ」と物理的に駆除する方針なんである。
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好きでないことのついでに、店舗にある薬品の総量を眺めて思う。 たぶんこれは、化学物質による土壌汚染や水質汚濁の、 明らかにされていない汚染ルートの一つである。
下水などで回収されない開放系の環境で使用されているのだから、 地域にはきっと、相当量の化学物質が−使用者の自覚がないままに−拡散し、蓄積している。 それも、農地や果樹園などではなく、地域の日常生活圏内で。
だから、この手の量販店がある地域の住民は、虫や草のことなんかよりも、 自分の身体、特に脳みそへの影響を心配したほうがいい。
もう少し言うと、積極的な使用を喚起させるような広告も控えるべきだ。
2006年05月30日(火) 2005年05月30日(月) 単細胞生物化 2004年05月30日(日) 言葉のない世界
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