浅間日記

2005年05月30日(月) 単細胞生物化

末期がんの患者で心臓や呼吸が停止した際の蘇生措置を、
家族や本人の同意があれば必ずしも行う必要がない、
とする報告書を、厚生労働省の研究班がまとめた。



助からない命にいたずらな処置をすることは、残された家族の心を傷つけ生きていく力を奪う。
だから終末期の医療の関わり方というのは、このようにあるべき方向になるものだと、すっかりこれを「よいニュース」と位置づけていた。

しかし、これは似て非なる方向であることを、ある情報ソースから知った。

どうやらそのねらいは、臓器移植なんだそうである。
もう生きられないならパーツを早く外して使おう、というものらしい。

げんなり、である。



男と女も曖昧、他人の命も自分の命も区別がつかない。
何故、だらしなく、醜くその垣根を埋めようとするのだろう。

細胞が減数分裂をして有性生殖をはじめた時から、
「個体」という存在と「寿命」という概念が生まれた。

肉体は有限と認識するからこそ、自分は自分でいられる。
人間は、単細胞生物に退行したいのだろうか。

2004年05月30日(日) 言葉のない世界


 < 過去   INDEX  未来 >


ipa [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加