浅間日記

2007年02月06日(火) 愛と罪と死と恥が同居するところ

うかれた昼間のラジオ番組は、早くもバレンタインデーの話をしている。

DJの「告白」という言葉に駄考のスイッチが入り、
ラジオの話はすっかりどうでもよくなってしまった。


告白には、愛と罪と死と恥が同居する。
本当は隠しておきたい事実や胸中を、特定の誰かへそっと開示する。

もし私が告白をするとしたら、
その相手が自分より優位になることを覚悟しなければならないだろう。
告白の後ではもう、身の処し方を自分で決められないのだ。
清水の舞台から飛び降りたことはないが、多分そういう気持ちで臨むだろう。



いじめられている子どもは、そのことをなかなか言えない。

死に至る病であることを知る家族は、本人にそれを告げられない。

為政者が功罪入り混じった人生を語るのは、全て終わった後である。

あなたが好きだと伝えるのをためらうのは、恐怖心の一種が原因である。


告白の重苦しさを、洒落と笑いに変えて吹き飛ばしてしまう方法も悪くない。
でも、人には真に告白すべきものが−愛や罪や死や恥が−存在して、
そこから逃れられない場合があることも、私は忘れたくない。

そしていつかもし、誰かに告白をされたなら、
それがどんな場合であったとしても、
胸の内を明かしてくれてありがとうと、まずはそう言うだろう。

2005年02月06日(日) 春節後
2004年02月06日(金) 能動ラッシュを浴びる


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