浅間日記

2006年11月02日(木) 因縁と落とし前

九月二日に青森県八戸市で行われた「教育改革タウンミーティング」で、
内閣府が県教育委員会に依頼し、学校関係者に予め用意された発言をさせていた、というニュース。

用意されていた発言は、
「改正案は「公共の精神」などの視点が重視されていて共感している。改正をきっかけに思いやりのある社会の実現を目指すべきだ」というもの。

御丁寧に、なるべく自分の言葉で、とか、せりふの棒読みは避けて下さい、
などという演出指導までついているらしい。



けしからんけしからんという思いをしたためようと思ったが、やめた。

迷いようのない、明らかな憤りの出来事でありすぎて、
逆に、私は本当にここで憤るべきなのか、わからなくなってしまったのだ。


人は人に、力でもって言論を強要する。
そういうことがある。

そう言い聞かせた方が−頭からどうやって煙を出すか考えるよりも−
自分の思考が長持ちする。それではどうすればよいかに知恵がまわる。

ある作用がはたらくのなら、反作用がなくてはいけない。
実のところ、為政者達は、この原理を「因縁と落とし前」というかたちで、
いやらしいほど上手に活用している。

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