インドのHはそろそろ帰ってくるだろうかと思っていたら、電話。
遠い電話の声で、登りましたよ、と元気な報告。
何と返事してよいのかわからず、 ああそうよかったね、こっちは皆元気と、無愛想に電話を切る。 自分はどうも、こういう場面で必要な愛嬌に欠ける。
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クライマーとして全盛期である30代のほとんどを、 Hはこの山への挑戦に費やした。
もう何年も、自分が目指したラインに挑み、 そしてその度に消化不良で帰ってきた。
だから、登頂の成功はもちろん、 ヒマラヤでやっと満足のいくクライミングができたことは、 嬉しかっただろうなと思う。
とにかくよかった。
2005年10月03日(月) 炎 2004年10月03日(日) ナガランド州を探せ
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