空港へ。
2年前と同じ北側展望台から、 2年前と同じエアインディア機を見送る。
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ターミナルでは、成功と無事を祈りながら、どこかうわの空でHと別れた。 感傷的になるのを避けたのではない。
ここ数日の報道にある、国政の行方のせいである。 自民党総裁選挙を口実に、今まさにおかしな方向へ未来が舵取りされようとしている。 このことが、Hの見送りに思いを集中できないほど、私を憂鬱にさせている。
この国の行方に比べれば、Hたちが標高6000mの氷壁をゆくことのほうが、 よほど安全で冷静な行為にみえる。
何とかして、この国で子どもを育てなくてすむ方法はないかと、 今、真剣に思う。
2005年08月23日(火)
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