小さい子を都市に連れ出すのは、もはや楽しいことでも幸せでもない。
いらぬ緊張と疲労がたまるばかりだし、 それに、東京の暑さと空調は、思いのほかAと私を消耗させた。
這う這うの体で、家に戻る。
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荷物を片付けて、なじみの風呂屋へ行き、なじみの蕎麦屋で夕食をすます。 「何か胃の休まる面白いものを」との無茶なオーダーに、 いつもの明るいねえさんが、蕎麦米を使ったサラダで応えてくれた。
蕎麦と茗荷の香りが、滋養となって広がっていくのを感じてやっと、 やみくもに背負っていた何か重たい荷物を、私は、ゆっくりと下ろした。
2005年08月24日(水) 環境省の仕事
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