2006年06月06日(火) |
観光地ビフォアフター |
中語のいた山、立山へ。
昨年に引き続き、この山の神秘性に魅了される。 それだけに、この「立山黒部アルペンルート」という無粋な名称が、 残念でならない。
ケーブルカーやトロリーバスやロープウェーに乗って山を越えるという、 アクロバティックな面ばかりが強調されてしまっている。
弥陀ヶ原までのバス中でかかるあの妙なムード音楽も、やめたほうがいい。 どこにでも売っているみやげ物も、ハッピを着た呼び子も、極力減らしたほうがいい。
なにしろ気の毒なぐらい時代遅れなスタイルが、いちいち目に付いてしまう。 特別な歴史や文化や自然をもっているポテンシャルの高い地域だけに、 この時代遅れの様が、痛々しいのを通り過ぎて、努力不足に見えてくる。
どうして、どこでもやれるような観光事業をいつまでもやっているのか。 ちょっと私にプロデュースさせなさい、とまで図々しく思う。
観光ノイズを消せるだけ消し去って、この山域を再び スピリチュアルな曼荼羅の世界としてとらえなおしたら、
今までよりも多くの人が関心を向けるだろうし、 今までとは違った種類の人が、ここへ足を運ぶだろう。 今までよりも格段に深い気持ちで、ここを訪れてよかったと思うだろう。
スピリチュアルなものを受け取ることができる森や自然というのは、 別に沖縄や屋久島だけじゃないんである。
*
ここまで言う以上は、いつかきっと、時間がかかってもよいから、 バスやケーブルカーを一切使わないで、山頂へ至ってみなければなるまい。 もっとも、高野山なんかと同じで、元々は女人禁制の山なのだけれど。
2005年06月06日(月) 旅に民謡 2004年06月06日(日)
|