浅間日記

2006年03月28日(火)

Hの右膝は、もう、どうしようもない程のスポーツ傷害なのらしい。
クライマーとしては死刑宣言のような事実を鍼灸師に伝えられて、
彼は家に戻ってきた。一週間ほど前のことになる。

みると確かに、ねじの壊れたピノキオ人形みたいに膝が左右にゆれている。



治癒の見込みはない。リハビリをして現状を維持するのがやっとである。
自分の膝をあげられるのならそうしたいが、残念ながらそれは無理のようだ。

客観的にみて、今年でかけるガンゴトリのあの山へ登頂するまで、
否、下山するまで、そんな膝がもつとは思えない。
そして、冷静な判断を今の彼が出来るとは言いがたい。

そんな心中を察したか、聞いてもいないのに
「行くか行かないかは自分で決めるよ」というのであった。
だから私も、Hのショックや無念については、できるだけ考えないようにしている。

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