2006年03月27日(月) |
のっぽさんのエスプリ |
「のっぽさん」こと高見映氏が唄う「おじいさんのグラスホッパー」。 バッタのおじいさんが、孫たちに聞かせる昔語りである。 さすが、高見氏だなあと感心しながら、ラジオに耳を傾ける。
「若いときは二度とこない そしてあっという間に年をとる」 という、おじいさんの科白。 高見氏が、何とも言えないエスプリのきいた語り口で言う。
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若い時は二度とこない。そしてあっという間に年をとる。
若い時は一度はやってくる。 必ず誰にでも、あの若葉のような季節は存在する。そして去ってゆく。
世の中に響き渡るアンチエイジングの大合唱で、 こんな大切なことを、すっかり忘れていた。
私達は「人はすべて死す」の主人公フォスカのようになりかけている。 不老不死の身体を手に入れても、人間はその心が生きていなければ駄目だ。
若い時は二度とこない。そしてあっという間に年をとる。 この甘美な響きをもつ言葉を、なんども繰りかえし思う。
高見氏みたいにエスプリの利いた言い方ができるようになるまで、 私は私が今しかできないことをやって、しっかり年を重ねたいと思う。
2004年03月27日(土) レッツゴー3匹
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