田中康夫が新党結成。派手な報道。嘆息。
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何者かになりたい人を祭り上げるマスコミの体質は、市井の人々を幻惑させる害毒だ。
世の中のほとんどの仕事は、そして生きていくという作業は、地味なものであり、特に面白くもなく、注目だってされない。それが本来なんである。
そういう延々と続く孤独で単調な道を、楽しんだり頑張ったり自分なりの見通しをつけて歩くことが、自立した大人になるということだ。そしてそうしたことの積み重ねの中に微量に検出されるのが、成果とよばれるエッセンスであるべきだと私は思う。
華やかで有名にならなければ、そして一攫千金をつかめなければ、何かをやったことにならない、生きている価値がないなどと思わせるような−特に若い人達に−マスコミの幻惑に、足元をすくわれてはならないと思う。
人生の質において有名無名は関係ない。 向き合うべきは、自分自身でしかないのだ。
「無名」を著した沢木耕太郎さんだって、きっとそう思うだろう。
2004年08月22日(日) fado for climber
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