苦手な作業の一つに、関係者のコンセンサスを得る、というのがある。 だから本当は、今やっているこんな仕事は向いていないのかもしれない。
やりたいことを好きなようにやらせてもらえる、という 限られた環境でしか作動しない、古いパソコンのように不便な人間で、 まったく困ることしきりだ。
そんな性根だから、思ったことがちゃんと開花しない。 人に正しく頼ったり頭を下げたり礼をつくしたりできない人は、 絶対に一回の人生でできることの可能性を、半分以下にしている。 人の賛同や協力を得られるかどうかは、 人生のミラーサイトを持てるかどうか、という重大問題だ。
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しかし、私は今を時めく堀江氏ではないので 食い散らかすように世間と関わることはできないし、 かといって社会との接点を持たずに生きるということも無理のようだ。 これは訓練せざるを得ない。
「社会の中での合意形成」など、 毎日どこに散歩に行くか決める保育園の子どもだって、 −もちろんあの人たちのは、ささやかな集団ではあるけれど− 結構上手にやっているのだから、頑張ればできるはず、 などと、深夜仕事をしながら自分をはげます。
2004年03月12日(金) バスクチーズ
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