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おとなの隠れ家/日記
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2006年08月14日(月)
2006年夏の帰省 その3



母に本を一冊渡した。

ツキを呼ぶ「魔法の言葉」/五日市 剛

3つの魔法の言葉「ありがとう・感謝します・ツイてる!」を何度もくちにすると
人生変わるよ、ってことで評判になっているらしい本だ。

実行した人の体験談によれば、お金が舞い込んだ、ダイエットに成功した
バストアップした、病気が治った、などなど人生が好転した記事も載っている。

みのさんが「体にイイ」とテレビで紹介すれば、それを丸ごと信じる母。
この本を読んで、病気に立ち向かってくれれば、または
少しでも気分が軽くなればと思ったのだ。

思惑通り、母は本を読み、言葉をくちにすることを気がけているらしい。
少しは母の超わがままぶりが静まってくれれば、父の負担も軽くなるだろう。

今回の帰省中に、詳しい病状の話を、母を含め家族の誰ともしなかった。
明らかに、わたしは逃げている。
話を聞くことがツライからという理由じゃない。
ツライ話をきいて、慰めになるような言葉を言えないからだ。
励ましの言葉すら出ない。
自分で押し込んでいるのか、何かが欠落しているのか。

いつか来るであろう母とのお別れを
誰にもいつかは死が訪れる、という考えで納得しようとしても
わたしの中ではまだ消化されていない。
母に限らず、家族、友人、知人、そして自分自身と
さよならする日が来ることを、どう受け入れればいいのか
いまだによくわからない。

きっと突然やってくるんだろうな。
そんな気がする。