2012年04月13日(金) |
白花(シラハナ)への手紙(仮)・64 |
どこかの海のにーさんが言っていた気がする。衝撃波の程度はまだわからないから自分で試してみてって。 「…………」 無言で左腕にはめた腕輪に手を添えて、石を軽く叩く。光ったかと思うと右手には父親からの贈り物が姿をあらわした。 「なんだ? そのけったいなものは」 「どこかの海のおにーさんに聞いてください」 ソハヤさんの疑問はスルーして、両手でハリセンを握りしめる。自分で試してってことなら、自分次第で力加減もどうにかなるってことだよね。 だったら。 「いいかげん、起きんかユータああああ!!」
スパあああああん!
ものすごい勢いで、長身の男の子が2階に飛ばされていく。前の時はお星様になったけれど、今回は控えめにしたから階段を上がってすぐのところで転がる程度で済んだ。 「オレもこっち(ティル・ナ・ノーグ)に来てそれなりに経つけど、吹っ飛ばされて二階へ行った奴は初めてみた」 「本当ですね。怪我がないといいんですけど」 「イオリさんすっごおおい!」 東堂夫妻が思い思いの声とパティさんが感嘆の声をあげる。とりあえず、ここでハリセンを使うことはなぜか受け入れてもらえた。
念のためにユータスさんに怪我がないか確認したけど、打ちどころが良かったのか怪我一つなくて。この光景はこれから先、藤の湯に温かく見守られることになった。
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