2010年06月14日(月) |
委員長のゆううつ。その2−16 |
異世界生活も四日目。身の回りの生活にはなんとなく慣れた。朝起きて、目の前にくらげが浮いてるのも驚かないしむしろ時間を確かめれるようにもなった。 「六時四十分か」 ちなみに地球と霧海(ムカイ)の時差は六時間。腕時計の時間と照らし合わせて判明した。海月時計があるからする必要はないんだろうけど。それでも自分が地球人だというアイデンティティを確認するためにあえてはめている。 顔を洗って髪をゆってメガネをはめて、といきたいところだけどここには水道がない。そもそも水の中に水があるというのも変な話だし。じゃあ飲まず食わずかというと、同じ海水を飲んでいる。魚だって水飲まなくても生活してるものね。身をもって感じることになるとは思わなかったけど。 ストラップの石のおかげで水の中でも息はできるし霧の中でもある程度の見通しはつくようになった。本当は水を飲まなくても生活できるようになるらしい。その効果も加えようかと提案されたもののつつしんで辞退した。ただでさえとんでもない世界にきてるのに、このままとんでも体験ばかりしてるとそのうち魚になってしまう。だから、水のかわりにこうしてジュースを飲んでいる。洗面の代わりにはタオルで顔をふいている。これも家では毎日やってることだけどここではそう簡単にはいかない。 制服の代わりにクロップドパンツ、キャミドレスに着替えて。 「よし」 軽く頬をたたいて扉を開ける。今日は父親捜し第一日目だ。
過去日記
2004年06月14日(月) 家族って。 2003年06月14日(土) SHFHについて。
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