2010年06月13日(日) |
委員長のゆううつ。その2−15 |
「じゃあ『時の城』ってところに向かう。当面の目的はそれでいいんですね」 確認の意味をこめてリズさんを見つめる。 「うん。いーよ」 にこにこと、やっぱり笑顔で。 それ以上は突っ込まないことにする。詳しいことはおいおい話してもらうことにしよう。 「あとはこれ」 携帯電話を指さされる。今はこれが名実共に地球との接点をつなぐ道具だ。 「そっちは?」 次にさされたのはポケットに入った財布、のファスナーについてるストラップ。の先についてる石の飾り。手渡されたのは売店のお姉さんからだけど、よくよく聞くと、地球産なのはストラップの紐だけで他の石は霧海(ムカイ)産なんだそうだ。さらにたどればリズさんを径由してもらったとか。道理でこっちにきてしまったわけだ。 「それじゃあリズっちと愉快な仲間達、出発だね」 何が愉快な仲間だかわからないけど、先輩が合いの手を入れる。 「ものは考えようか」 発想の転換とも言うべきか。せっかくの春休みは有効に使わないとだし。さっさと捜してきっちり殴ってとっとと終わらせよう。
こうして異世界での三日目は過ぎていったのだった。
過去日記
2007年06月13日(水) 中間報告二十一回目 2006年06月13日(火) 名前について 2004年06月13日(日) 「師匠と弟子と壺の一日」UP 2003年06月13日(金) SHFH6−1
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