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ぽやつよ。
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2005年11月15日(火)
ふつかめ1


いちにちめは酔っぱメガネで見ていたらしく
住めば都
とか言ってたこのホテル。

とんでもないです。完全ナメてました。

まず、水圧が異常なほど低い。
トイレに入って一度流すと次の分が貯まるまで15分待ち。

通常、カンコクのお手洗いは
食堂、喫茶店、デパートなどほとんどのところが
紙を流してはイケナイことになっております。
水圧が低いので流れないのです。

なのでたいてい横にバケツが用意してありまして
事を終えた紙は全てそこに捨てます。
そこんところは前回行った時に学習しておりました。

でもまさかホテルでそうだとは。

確かに真横にゴミ箱はありました。
でもこれはいくらなんだって
「洗面所の」ゴミ箱だろうと。そうだと言ってくれと。

とにかく紙を放置したくないので
一回のチャンスに掛けて全てを流す。
音消し流し絶対厳禁。そこはもうキニシナイ。
あとに入るヒトはひたすら15分ガマンする。そう決めました。

そんなだからオフロも大変です。
ちょろちょろシャワーを根気強く浴びる。
朝ブロは寒くて一気に目が覚めます。

そんなこんなは気合いでなんとかクリアしましたが
もっとヒドイのは騒音。

フロントから下、4階からはカラオケ、ゲーセン、キャバい所と
それはもう賑やかなお店てんこ盛りでそこからの音が全て上に筒抜け。
どんどんボンボンいう低音がベッドに響きわたってすごいのなんのって。

まぁ、これは酔っぱらってしまえばナンノソノ。
後に子守歌みたいな感じにすらなってきちゃって
ニンゲンとは逞しいものだとしみじみ思ったわけで。


そんなことより一人旅です。

本日も予定みっちりなので、早々にホテルを出て地下鉄の駅へ。

券売機もありますが、ここはアレでしょ
事前に入手した情報通り、つよちのマネして窓口で駅名を言って切符購入。
なんかカッコイイじゃんウヘヘ。

切符は黄色地に南か東かワカランけど門の絵が描かれており
ウラには磁気テープが貼られています。あと金額も記載されてます。
切符を差し込み、改札バーは自動で開かないので自分で押しながら入ります。

目的地に向かう電車は幸いなことに日本で言う山手線みたいな環状線で
これなら乗り換えで迷うこともないし
とりあえず乗ってさえいれば間違いなく着くだろうと
後で合流する駅もこの路線上に決定。

そもそも地下鉄は各路線全ての駅に順番に番号が付いており
駅名看板は番号の他、ハングル、英語、漢字の3種類で
でっかく見やすく表記されているのでとても判りやすいし
100円もあればだいたいの場所に行けるので超お得オススメ。

もちろんタクシーもすごく安いし何せ便利なんですが
イヤな目に遭うヒトも若干いるらしいです。
(私たちは何事も無く快適に利用しました)

ま、色んなモノを活用するのも旅の醍醐味を増すと。
ただ、路線バスはちょっと手強いようです。上級者向け。


そんなこんなでABとは逆路線なのでここからしばしお別れ。
二人は私の大胆不敵な迷子っぷり
(たぶんコッチだ!というナンの根拠もない確信の元に堂々と潔く反対方向に進んでいく様)
をよく知っているのでかなり心配していたそうですが
窓口で切符を買った時から既に私のアタマはオレはやるぜ☆モード。
何をやるって、まー、ただ駅に行ってみるだけなんですけど、とにかく晴れ晴れと出発。

車内は至ってフツー。日本と変わりなし。
地下鉄だけど、すぐ地上に出たので周りの景色を楽しむ。
お天気もよく最高の一人旅日和。

ほんとにスカっと快晴。山も川も壮大な眺め。きもちいい。
考えてみたら私たちの旅は毎回食べ飲み歩きと買い物に終始して
こんな風にのんびり景色を眺めることもなかったなと。
空港〜ホテル間とか結構な時間車には乗ったけど
とにかくみんな超高速でドッカンガッタン揺れがすごいので
景色を見るより酔い止め飲むのに必死みたいな。

運動場とか大学とかが眼下に見えて
もしかしてここでロケやったかもー?チガウかなー?どうだろー?
と、妄想するのもいと楽し。
事前に調べとけば良かったのにって感じですが、ま、万事こういう性格。

そんな感じでぼーっと外を眺めていたら
どこから乗ってきたのか、おじさんが通路の真ん中で
イキナリ大声であんにょんはせよーと言い出した。
驚いて見たら、そのおじさん
やおら自分の服にワタゴミをくっつけて、それを洋服ブラシの様なモノで取り始め
なんとこのブラシが3つで千ウォン!(推定)みたいなことを大声で言っている。
どうやらゲリラ的車内実演販売の様だ。

へー面白いー買ってみたいなー(物好き)でも勇気いるなーはんぐるワカランしー
だいたい3つもイランしーABもイランって言うだろなー
とか思っていたらオバサンが1セット買っていた。

ふーん。買う人もやっぱりいるんだー
なんかコレってイイ商売だよなー場所がイランしー
とか思っていたらオジサンはデカイ荷物を持ってさっさと降りてしまった。
所要時間1駅区間。

で、帰りにも物売りオジサンに遭遇。このヒトは軍手を売っていた。
あったかくてゴムのイボイボまで付いて使いやすくて5セット千ウォン!
みたいなことを言っていた(あくまで推定)。

あとでカンコクの知人に聞いたところ
あの売り方は違法らしく見付かるとマズイのでそれでサッサと降りてしまうそうだ。
また、ほとんど買う人がいないからあまり実入りのイイものではないらしい。
買おうかと思ったよーと言ったら無駄遣いをするなと笑われた。

さて、ようやく目的の駅に到着。

駅を拠点にあてもなくウロつく予定なんだけど何せ時間が早すぎる。
構内にあるどの店もまだ開いてない。
アイス屋さんがあったので、そこでコーヒーを頼む。寒いし。
カンコクのヒトはアイス好きなんだろうか?なぞ。
こぴー、はな、じゅせよ。
カタコトでもなんとか通じるフフ。
フタ付き紙コップで出てきたコーヒー。いわゆるスタバみたいな。
唯一チガウのは、その飲み口にストローがささっているということ。
それがとてもなぞ。
しばし考えたすえ、そのストローでひとくち飲んでみた。

熱っ!!!
はいワタクシおばかです。

ちっちゃいころ猫舌でそれでも親が飲んでる熱いコーヒーが飲んでみたくて
ストローならそこを通る間に熱さが緩和されると思って
こっそり試したことのあるヒトは少なからずともいるハズだっ!!!
はいワタクシ試しました。

あれからウン十年。
まさか言葉も通じないこの国に来てひとりぽつんとにのてつをふむとは。

やはり一人旅で動揺しているのか。
それはタブン砂糖とかミルクとか入れた時の為のかき混ぜ棒なんだろう。
甘いコーヒーが主流らしいカンコクで
混ぜ棒を最初から入れてあるのはいかにも合理的。ちょい邪魔だけど。
ちょっと考えたらわかるだろうに。

でも普段からブラック派な私には無縁のものだしー。そもそもなんでストローさ?
とか色んな言い訳をココロの中で繰り返し
気を落ち着けるためにもこれからの行動を練るべく地図を広げる。

ガイドブックによると
ここら辺沿線はいわゆるろっぽんぎひるずのような
ちょっとせれぶでオサレなカンコクでも最近人気上昇中の街らしい。

アイス屋さんを後にして、ともかく駅構内から出る。
迷うとキケンなのでゆるやかな坂道をひたすら真っ直ぐ歩いてみる。
うーん。みごとにどの店も閉まっている。
ま、ここに電車で来ることが大目的なわけで
そこら辺の道をもしかしてつよちも歩いたのかなーと思うだけだからイイんだけどさ。

ぐるっと引き返す形で今度は表通りを歩いてみる。
なるほどオサレっぽい服屋や喫茶店がいっぱい並んでいる。もちろん閉まっている。
ほんとはCDショップに行ってみたかったけど、なぜかそこには辿りつけずムネン。
一本道のはずなのに。大胆不敵な迷子大王本領発揮か。

寒いのでまた構内に戻る。
ちらほら店も開きだしたので散策。こちらは外と違って庶民的な感じがした。
マフラーを探していたので物色。気に入ったものがあったけど、色で迷う。
店員さんにジェスチャーでどっちがイイ?と聞いてみる。
満面の笑みで薦められた方を購入。

なにかしらの買い物は絶対するので、
これはいくら?に始まり、様々なシーンで使うであろう言葉は
事前に単語ノートにまとめて常に携帯していた。
だけどやっぱり咄嗟には出てこないモンなんですよ。

さっきのアイス屋さんでも思ったけど、
一人だからこそ、もっとぶっちゃけて色々と交流できるチャンスなのに
勉強不足だしなんか恥ずかしいが先にたって尻込みしている自分が情けないなと。
ちょっと後悔。

ウロウロしてたらイイ時間になってきたので、切符売り場に戻る。
ふと、日本でもお馴染みな証明写真のハコを発見。一人旅の記念に入ってみた。
キチンとした証明写真の他に、背景付きのプリクラみたいのも撮れる仕様。
早速撮ってみるべと思ったらオツリなしできっちり3千ウォン必要なのに
細かい紙幣は千ウォンしかない。
そんでまた、その1枚きりの千ウォン札を入れてしまってから
返却ボタンが見つけられないというアホタレっぷりを発揮。
機械はハングルで「早く残りのお金を入れんかね(たぶん)」とまくしたてる。絶体絶命。

そこでハッと思いつき、
すぐ隣にある窓口に駆け込んで1万ウォン札で切符を買うことに。
待ち合わせの駅はとても発音しづらい名前だったので
事前にノートにハングルを書いておき、それを見せて
はんじゃん(一枚)じゅせよ。と言った。
切符とともに千ウォン札が4枚と5千が1枚。やったね☆

それを掴んでまた写真箱にとって返す。
真向かいにあるお店のヒトは何やってんの?って顔で見ていた。
そんなことは旅の恥のかきすて。残りの2千を入れて撮影開始。
表記は全てハングルなので適当にボタンを押す。なんとかなるもんだ。
背景入りのお遊び撮影を選んだせいなのか、
機械もテンション高めなハングルで指示を出す。声は男の人。
「これかい?それともこっち?よーく選んでボタンを押せよ〜」みたいな。

よーく選んだけど、たくさんある背景から好きな物に辿りつけず。
なんとかなるさにも限界はあるさ。
選択時間切れで背景は不本意ながら雑誌の表紙のようなものに決定。ま、いいか。

機械がさらにノリノリで喋りだす。
「4回撮るからねーまず1回目行くよー。はなーとるーせっ!」ぱしゃ☆
「はい次2回目だよー準備はいいかーい?はなーとるーせっ!」ぱしゃ☆
全て推定だがたぶんこんな感じ。
私もノリノリで「うんわかったー」とか返事しながら、ちょなんポーズとか決める。

「さーいよいよ最後、いくよー」ぱしゃ☆てな感じで楽しい撮影会は終了。
すぐ出来るから待っててね!あんにょーん!って感じで最後までノリノリでおわかれ。

短くもほんとにすげー楽しいひとときだった。
ひとり息巻いて乗り込んできたものの、店はまだ開いてないし上手く交流できないし
この駅を見ただけで満足。なんてほんとはちょっと強がっていた私を楽しませてくれた
写真の機械よ、かむさはむにだ。なんか性格暗いとか思っても言わないように。
ちょっとした暖かさが身に染みる。ひとり旅なんてそんなもんさ。

そんなんでようやく私のテンションが絶好調になってきた頃、もうこの駅を出る時間に。
もう少し居たかったけど、やっぱりひとりはサミシイのでホームへ。
出来上がった写真の私は絶好調に楽しそうでした。
それはもう後で見返すのもコッ恥ずかしいくらいに。
しつこいようですが旅の恥は思いっきりかきすてなのだ。




まだまだつづく。
更新日はいつかまたきっとそのうちに。