雲間の朝日に想うこと


< 捨てられますか >


休日の外出に羨ましさを覚えて、
俺と貴女と小さな彼とで出掛ける想像をしていた。
そのせいだろうか。


 「早く貴男もおいでよ!」


不意に貴女の口から出た言葉に、
過剰に反応している。

貴女のその言葉に、
強烈な胸の痛みと切なさを感じている。



 「行ったら困るでしょ?」
 「私は困らないよ。」

 「周囲にどれだけのショックを与えるかわかってる?」
 「私は困らない。」



無責任な言葉に怒りを覚えて、
俺は貴女を責めた。

それでも貴女は、
自分の気持ちを優先しようと考え続けている。





俺が今貴女の元に行ったとしたら、
本当に困るのだろうか?

きっと困るのは俺だ。

俺の都合が悪いから、
貴女の元に行けないから、
だから周囲の人の影響なんて言葉を持ち出して、
自己弁護しているんだ。







逆に何もかも捨てて俺の所に来いと言ったら、
貴女はどうするのだろうか?


2002年07月28日(日)


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< 忘れていませんか >


貴女に冷たい態度で接したのは、
気持ちが高ぶっていたから?

忘れかけている事を、
無理矢理再認識する為だったのか?






俺と貴女の間に存在した大きな壁は、
消えて無くなった。
実現する筈の無かった言葉が、
俄に浮き出て来た。


 「一緒になる」


魅惑的なこの言葉に、
俺も貴女も揺らされている。
過去と今との状況の変化に戸惑って、
お互いが混乱の渦にいる。


俺の気持ちを聞きたがる貴女。

俺の気持ちは封印したんだ。
そう言い聞かせても、
高まる気持ちが止められない俺。





貴女が一番大事にしなきゃいけないのは、
小さな彼の気持ち。

俺の気持ちでは無い。
貴女自身の気持ちでも無い。



貴女は今、
それを忘れかけているよ。


2002年07月14日(日)


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< 俺は必要無いのですか >


真夜中に突然鳴り響いた音。

受話器を取る前に、
きっと貴女だろうと言う確信があった。
最近の貴女が不安定な事は、
俺が一番良く知っている自信があった。


案の定不安で半泣きした貴女の声は、
小刻みに震えていた。
けれども俺の声を聞いて落ち着いた後の貴女は、
まるで別人の様な口振りだった。


 「貴男が私を必要としている限り」
 「新しい人が出来るまで」






貴女は今の形を続けたいんだ。

そしてそれは、
俺が違う人を好きになった時にのみ壊れる事を
宿命付けられた形なんだ。

お互いがどういう状況になろうと、
他の形は存在しない形なんだ。






俺が貴女に贈った「負い目」と言う言葉は
間違いでしたか?

俺と貴女の関係は、
対等な関係だと言えますか?


俺が貴女を必要としている時だけで良い。
俺が貴女の側に居たいと想う時迄で良い。

そんな一方通行の関係で構わないんだ。






 「それならそうで構わない。」
 「新しい人の事を考えよう。」


心の中で呟いた俺の声が、
ずっと小刻みに震えていた事を・・・

貴女は気付いたんだろうか?


2002年07月10日(水)


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< ちゃんと見送ってくれていますか >


貴女が見ている筈の場所は、
確認できないけれど。
貴女が本当に居るのかどうか、
確認すらしていないけれど。

貴女はきっと、
展望台から俺を見送っているよね。




その想いには何の根拠も無いけれど・・・

貴女がシャツに残した口紅の跡が、
さっきからそう語っている気がしてならない。





二人を隔てる雲には、
さっきから機影が映っています。

また来るね。


2002年07月09日(火)


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2001年07月09日(月) 逢いに行っても良いですか



< 目覚めの声がもらえますか >


見えない相手だから。
近くにいない相手だから。


 「何時に帰って来た?」
 「何時に寝た?」
 「何食べた?」
 「何してた?」
 「何見てた?」


貴女が俺の事を知りたいのは、
当然の事だ。

確かに鬱陶しさと紙一重だけれども、
貴女の独占欲も、
貴女の粘着性も、
俺にとっては可愛いオンナの一部分。








何時に寝たかなんて、
そんなに大事な事なんだろうか?

何時に寝たかを覚えていないのは、
非難の対象なのだろうか?
怒りの対象なのだろうか?




こう想ってしまう俺に、
貴女からモーニングコールを届けてもらう資格など、
無いのかもしれないな。


2002年07月07日(日)


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< 変わって無いですか >


きっとアイツは、
俺に対して言葉を綴ったのだろう。

辿る道を消して、
何処にも行く道のないこんな場所を見に来るのは、
きっと俺くらいだろうから。




こんな所に言葉を残しても、
もう俺は何も感じない。

昔の様に側に居て、
昔の様にアイツの事を考えていれば、
きっと伝わる言葉だけれど。






全然変わって無いね。
別れて良かった。
惜しいとも何とも思わない。


別れた事を肯定している自分は、
本当は見たく無かったのに。


2002年07月03日(水)


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< 近いですか >


貴女からのメールには、
貴女の気持ちが一杯詰まっていたね。



 「昨日小坊主でアドレス登録しました♪」
 「小坊主から来たメール削除しなくて良いのね?」



以前とは比べ物にならない程、
お互いの距離を近く感じる事が出来るんだね。

すごくちっぽけな事だけれど。


2002年07月01日(月)


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