貴女の言葉と貴女の行動と貴女の心が、 どうしても噛み合わない時、 どうしても理解できない時、 いつも頭に浮かんでくる言葉。
そしていつもの答え。
「貴女はどうしたいの?」
「ん〜あなたはどうしたいの?」
俺がこうしたいと言えば、 それがすんなり通るのだろうか。
自分の言葉の重みに耐えかねて、 ふと大きくため息をつく。 受話器越しの貴女には聞こえない様に。
そして念仏を唱える様に、 同じ言葉を繰り返す。
奪っちゃいけない・・・ 奪っちゃいけない・・・ 奪っちゃいけない・・・
貴女以外の人を考えられない今の俺は、 出口のない迷路に囚われた身。
それでも、 貴女が一番大切な物を失わないように、 答えを探して口を開かなければならない。
都合の良い女になれますか? 勝手な男になっても良いか?
貴女という存在をそんな立場の女性に置くのには、 もう少し時間がかかるのか。 それとも俺には出来ない事なのか。 |