雲間の朝日に想うこと


< 試されているんですか >


きっと今夜は一人で過ごす事になるんだろうな・・・
そう想うと無性に逢いたくなる。


もちろんあの人の言う通り。
簡単に行ける距離じゃない。
負担がないとは言い切れない。

それでも逢って話がしたいから・・・
それでも逢って側にいたいから・・・

少しぐらいの無理は、痛くも痒くもない。



俺の前には、か弱いあの人がいたから・・・

「悪いから良いよ」と言うあの人が強がっている気がする。
「一人でも大丈夫」と言うあの人の声の震えが気になってしまう。
「今夜は暇ですよ」と言うあの人を包んであげたい。


俺の前には、純粋なあの人がいたから・・・

「悪いから良いよ」と言うあの人が距離を感じている気がする。
「一人でも大丈夫」と言うあの人の優しさが愛おしくなってしまう。
「今夜は暇ですよ」と言うあの人の元へ飛んで行きたい。


俺の前には、大人なあの人がいたから・・・

「悪いから良いよ」と言うあの人が俺を試している気がする。
「一人でも大丈夫」と言うあの人の本当の気持ちを考えてしまう。
「今夜は暇ですよ」と言うあの人に弄んで欲しい。



今は独りで何をしているんですか?
今は独りで何を想っているんですか?

もっと自分に力が欲しい・・・


2001年11月30日(金)


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< もう少しだけ近づけませんか >


お前から初めて写真をもらった時は、
嬉しくて嬉しくて・・・

でも本当は辛かったっけ。


言葉と正反対の行動しかしないお前に、
俺は怒りをぶつけた。
我慢に我慢して必死になって説得して、
やっとお前は行動を起こした。

それを俺に見せる事がどんなに怖かったか、
それを思えば我慢はできる。

けれども、
逢えない俺にそれを見せる事がどんなに大切なのか・・・
きっとまだわかっていないだろう。

あの時と変わらないお前を感じる様で、
まだ辛さが残っている。




貴女は?

貴女とはもう既に逢った事はあるけれど、
やっぱり写真には特別な想いがある。

比較するのは良くない事だけれど、
あの時感じた辛い想いがぶり返して来て、
悲しくて視界がぼやけた。

ほんの数日前には、
手を伸ばせば届く程近くにあったはずの貴女・・・
だから余計にそれを感じてしまうのだろう。

目の前の画面に小さく現れて、
いくら手を伸ばしても触れる事ができない。
触れても変な虹模様が浮き出るだけ。




貴女にとってはたかが悪戯だけれども、
こんな小さい写真でも、
貴女の写真は俺の心を引き裂ける。

それはわかってくれたでしょうか?


2001年11月29日(木)


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< 貴女にも確かな跡がありますか >


つい半日前まで・・・

いつもとは違う天からの風景に、
跳ね回っていた心臓。

その時と全く同じ椅子に座っているのに、
今は本当に大人しくしている。


ちらりと見えていた空を舞う綿は、
もう暗闇の中に姿を隠し、
まるで自分の心の中が映されている風景を、
見せられたような錯覚に陥る。



微妙な痛痒さを感じ、
そっと覗き込んだ左胸・・・

ほんのりと色づいていたはずのそこには、
いつの間にかくっきりとした痕跡が浮き出ている。


ふと本を支える右手の親指に目をやると、
大きな跡が浮き出てきている。

慌ててその指を隠し、
隣の人へ視線を移す。


 「寝てるか・・・」


全く必要ない事なのに・・・
逢っていた時よりも周囲が気になるのは、
何故なんだろう?


2001年11月27日(火)


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< この考えは傲慢ですか >


忙しい姿を相手に見せるなんて最低だ。
好きな女に「来るな来るな」なんて言わせて、
それで良いのか?


 「忙しいなら良いよ。」


それはきっと、強がりなんじゃないのか・・・


 「待てるよ。」


逢いたい気持ちで、いっぱいなんでしょ・・・



そんなふうに言っているくせに、
最後には必ず「大好き」だなんて言葉がぶらさがる。

きっと貴女の本心は別の所にあるんだよね・・・


2001年11月23日(金)


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< 返事が来ない理由は何ですか >


またお前は音信不通だ。
逢っただけで満足してしまうのだろうか、
逢った直後はいつもこうなってしまう。


けれども、
ここで以前のような繰り返しはできない。

ひとこと声を聞いてやろうと思った俺は、
少しは成長しているんだろうか?

とは言え、

 「どうした?」
 「元気ですよ」

そんな問の答えに、
結局腹を立てている俺も、
進歩はない。



何を考えているんだろう。
前回の反省がまるで生きてない。

俺も成長しないが、
お前も学習能力まるで無しだな。


振り回されるのが馬鹿らしくなってくる。
もう知らん。
考えるだけ無駄。





お前なりに何か、
考え込んでるには違いないのだろうけれど・・・


2001年11月21日(水)


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< まだ関係が壊れそうで怖いですか >


俺は・・・
言いたい事はちゃんと言って帰ってきた。

お前は・・・
言いたい事は言えてない。



今回は・・・
逢った後に何が残りましたか?



今回もまた、
身体を重ねてきただけの気がしている。

お前が努力しているという事だけは、
本当に良くわかるのに・・・



俺の聞き手に回る努力は、
全然足りてない。


2001年11月19日(月)


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< 愛してるだけじゃ足りないですか >


結婚って言葉に、
どんな意味があるんだろうか。
そんな言葉をいくら並べたって、
何の意味もない。

お互いまだまだ知らない事ばかりの関係なのに、
その言葉にちゃんと重みを込められるとは、
とても思えない。

現に結婚していたって心が離れてる組み合わせなんて、
ごまんと存在してる。
現に俺だって、
そんな組み合わせに片足突っ込んでいる。


先に心が近づく事を、
どうして考えられないんだろう・・・
結婚という言葉に重みを持たせる事を、
どうして優先出来ないんだろう・・・




軽く言ってやりたい気持ちもある。
安心するんだったら、
今は方便でも言ってやれば良いのだろうか・・・


2001年11月17日(土)


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< 慎重になってはいけませんか >


俺の知らないアドレスから、
携帯にメールが届いた。

書いてる本人はどうやら貴女。

 新しい携帯?
 これは貴女の?

そんな俺の問いかけにも、

 さぁどうでしょう?

と答えをはぐらかし、
良い加減な答えしか返さない貴女・・・



きっと酔っぱらいなんだろう。
けれどもついこの前まで・・・
携帯は俺と貴女を結ぶ大きな手段だった。


その手段が無くなってしまってから、
だいぶ月日が経ったけれど、
その間に貴女は、
他人の携帯からメールを入れてきた事もあるでしょう?

だから・・・
このアドレスが貴女の物なのかどうか、
この携帯が貴女の物なのかどうか、
ちゃんと教えてくれなくちゃメールすら書けないんだ。




今の貴女は酔っぱらいだ。

だから・・・
ちゃんと本当の事を素面の時に言ってくれるまで、
貴女からちゃんと伝えてくれるまで、
この携帯には返事しない。


もう身動き取れない日は要らないから。
そんな日は招きたくないから。


2001年11月14日(水)


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< 気持ちに正直になっていますか >


2ヶ月半ぶり・・・

お前と逢うために、
忙しさが多少増している俺。
そして最近働き始めたために、
以前よりは比べ物にならないほど忙しいお前。

 人間とはある程度負荷がかかっていれば、
 意外なくらい満足する生き物。

昔友達の言っていたこの言葉が怖いくらい、
なんだか二人の関係は安定している。



お前からの「どこにいますか?」メールは、
本当に珍しい事だよね。
思わず「何があった?」と、
慌てて聞き返してしまったよ。

そんな事は普通では無い事だから・・・



「おやすみの前に・・・」

電話の先のヤケに素直なお前に、

「珍しい・・・」

なんて、
かなり失礼なことを言ってしまったな。



正しく 真っ直ぐ

ちゃんと気持ちに正直なのは、
お前の方だね。

真っ直ぐだけど、
俺は正しくないかも知れない。


逢った瞬間、
ちゃんとお前を目を見られるだろうか・・・


2001年11月12日(月)


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< 黙っておくべきでしたか >


相談に乗った御礼にと、
折角彼女の方から誘ってくれたデートなのに、
さっきからこの子は、
何をしていても半分上の空。

親友の彼女であって、
この子に恋愛感情は全くない。

けれども弱っている知り合いを目の前にして、
放っておけるわけはない。



悲しくて・・・
そして失礼なことだけれど・・・

俺も親父が死んだとき、
全然実感が湧いて来なかった。
泣く事も出来ず、
身動き取れずに何もできなくなった。

だから彼女が、
世話になった先生の自殺を受け止めきれずに、

「あんまり実感がないんです・・・」

そう言った時の気持ちが、
痛いほどわかる。

 目一杯楽しませてやろう・・・
 後で目一杯悲しむことができるように・・・

この子には気持ちのメリハリが必要だと思ったんだよ。



この子にとって「温泉」は、
何年か前にみんなで過ごした楽しい思い出。


だから「次は温泉でも行こうか?」と、
俺はこの子を誘ったんだ。


 貴女と行きたい温泉とは全然違う温泉。
 この子と二人で行く必要は全くない温泉。


けれど温泉には違いないから・・・
貴女が嫌がるなら本当にやめても良い。

この子に楽しさを与える手段は、
他にもあるんだから。


2001年11月10日(土)


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< 上手くいってますか >


この前自分の気持ちを言った事は、
タイミングも強度も絶妙だったらしい。



お前の声を聞いていると、
気持ちが良く伝わってくる。

疲れて上の空であっても、
今までの刺々しさは消えて、
やんわりとした空気が伝わってくる。



いったい俺は何を悩んでいたのだろう・・・
かなりアホらしくなってくるのは気のせいじゃないだろうな。

今回くらいは、
逢う寸前まで良い雰囲気を保って、
すべてをうやむやにする様に体を重ねたりしないで、
もう少し真剣な話もできるのかも知れない。


2001年11月04日(日)


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