雲間の朝日に想うこと


< それでも分かってたつもりか >


酔うと聞きたくなるお前の声。
酔わなくても欲しくなるお前の身体。

 「もうすぐ逢えるな」

確かに楽しく過ごしたはずの時間が、
酔いが醒めた時、
幻だったと初めて認識する。



 「子供できる心配ないから丁度良い・・・」



冗談でも、
これが俺の口から出た言葉。
もしかしたら、
男のエゴ丸出しの本音。



例えどんな時でも、
お前は俺の求めに応じるだろう。
例え無茶をしても、
俺に対する無茶なら喜んでするだろう。


ただでさえ生理痛が酷いお前を案じて、
無理をしないか心配で・・・

心にあるのはこの気持ちだけなのに、
それを自らの言葉でうち消した。



 好きだって気持ちでしたいなら
 してもいい。

 一緒にいる時は
 いつもどこかに触れてたい。

 だからこの話はもうおわり。
 ごめんもおわり。



分かり過ぎる位分かっていたのに、
結局分かっているつもりだったに過ぎないのか。


2001年06月24日(日)


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< 逃げているだけじゃないですか >


俺とお前が出逢った空間は、
遊びと嘘と虚構に満ちた空間だった。

けれども・・・

俺とお前の出逢いが、
その意識を簡単に打ち崩した。


お前は衝撃を受けた。
虚構の中に現実の恋愛があった。

お前は混乱した。
この空間にある物が真実か否か、
区別が付けられなくなった。



ましてや遠距離恋愛。
見えない分大きくなる不安感・・・
見えない分大きくなる不信感・・・



お前が選んだ最終的な解決方法は、
この空間を見ない事。

見なければ嫌な想いをしなくてすむ・・・

逃げの匂いを感じつつ、
俺に止める力は無い。




こうして・・・

俺とお前が出逢った場所は、
お互いによって破壊され、
もう永遠に帰って来ない。

例え戻って来たとしても、
それは同じ物ではなく、
新たに作られた人口の建造物。



出逢った日よりも・・・
告白した日よりも・・・
やっと逢えた日よりも・・・

一番記憶に残る日になりそうな気がする。


2001年06月18日(月)


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< 何を話せば良いのだろうか >


久々に2人っきりで向き合った時、
何故か彼女は頼もしかった。

久々に2人っきりで向き合った時、
何故か彼女は聞き上手だった。


吸い込まれる様に話し始めた話題は、
結婚について・・・

本当に好きな人には、
決して相談すべきでなかった事・・・




同じ遠距離恋愛経験者の言葉は、
重みに満ちている。

彼女が結婚を意識したのは・・・
何故別れを選んだのか・・・

経験に裏打ちされた言葉の一つ一つが、
金槌で打たれる釘のように、
心の繊維を縫って綺麗に刺さる。




お前は結婚をどう思っているんだろうか?

まだきっと、
ただ「結婚」という言葉を追い求めているだけだ。


俺は結婚をどう思っているんだ?

先を考えて行く為の努力が、
まだまだ足りな過ぎる。




 俺は彼女が好きなんだ・・・




素直な気持ちが、
今すべき事を妨げる。

歩いて行こうとする道に、
いつも分かれ道が浮かび来る。


彼女の問いに答えた俺の言葉、

 「道は二つある」

その一つは、
破滅と名付けられた道。
本当に好きなあなたに向かって行く道。




話をわかってくれる。
だから頼る。
ますます彼女が遠くなる。

悪循環から抜けられない。


2001年06月17日(日)


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< 振り上げた拳を納められるか >


お前の家のすぐ近くで起きた事だけに、
俺の不安は小さくない。


 「いつ何が起きるかわからないんだな・・・」
 「だから一日一回はメールしようね♪」


小学生の惨殺事件を見て、
お互い同じ事を想ったはずなのに。
そう確認し合ったばかりなのに。



届かない返事。

何もわからず書き殴る文字が、
未送信フォルダに溜まっていく・・・





 一日一回メールしようって言ったは
 いったい誰?

 小さい命が次々と絶たれるのを見て、
 刹那的に俺を求めただけなの?

 俺はまた何が何だかわからない状態で
 やきもきしなきゃいけないわけ?

 毎日メールしろだ電話しろだいろいろ言うのに
 俺はそれを我慢する事を強いられるのか?




たった三日で滞った約束。

いつもの三日坊主に、
いつもの気紛れに、
絶望感と怒りが込み上げて来る。





 「昨日はごめん。」
 「お腹痛くて寝てました・・・」


やっと翌日届いた返事は、
予想通りの返事。

振り上げた拳を納めるしか、
俺に選択肢はない。



 「お前の痛みは一行のメールも打てないほど?」
 「そろそろ始まるかもの一言は書けないのか?」


俺にはわからない痛みだからこそ、
理解しなくてはならない事なのに・・・

心に浮かぶのはこんな言葉。


2001年06月13日(水)


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