★高田崇史。 『QED 六歌仙の暗号』

QEDシリーズは、読んだのは3作目。うーん、これが一番
ミステリらしいといえるかも、個人的に。
広義の謎解きをミステリというなら、もちろん今まで読んだのも
らしいのだが、今回のは物語がかなり動いている。
それにしても、作者の日本史(・・・というのか?人物史というのか?
古代史というのか?神話ものというのか?・・・うーん)
への造詣の深さには本当に驚かされる。
七福神といったら、○ジカラーのコマーシャルぐらいしか思い浮かばない
たわけもののワタシとは本当に気が遠くなるほどの距離だ・・・。
せめて六歌仙ぐらいもう少し詳しければなあ。
さらに驚くのは、そういった知識とまったく相対する場所に位置するかと
思えるような薬学の知識の豊富さ。
裏表紙に薬科卒と書いてあって、なるほどと思った。
タタルさんはきっとこの作者その人なんだろうなあ。
やたらめったら歴史に詳しいのに理系に進学した弟をちょっと
思い出して切ない。
2002年09月30日(月)
本屋、ただしおこちゃまにせがまれて。

ワタシの本屋の日ではない(笑)。
おこちゃまが、たまっている図書券を使って本を買いに行きたい、
というのだ。
しかたない、行ってやるか(にやにや)。

ムスメの方はすでにほしい本があり、ムスコは行ってから決めると言う。
ワタシ「じゃあ、ワタシは1階見てから(子どもの本がある)2階に行くから、
本決めて待ってて」
ムスコ「ねえ・・・5000円あったらいっぱい買えるよね?」
なんだと?図書券ありったけ持ってきたのか、アンタは。
ワタシ「だめっ。今日は1冊だけ!」
ムスコ「ええー?1冊ぅ〜?」
ワタシ「だって今度買うときのがなくなるじゃん!」
・・・こんなよくわからない論理に彼はごまかされ納得させられてしまった。
ところが・・・・
いざ自分が本屋を回ると、ほしい本がいっぱい出ているではないか!
しっしかし、おこちゃまに「1冊だけっ!」とえらそうにいっておいて、
自分がたくさん買うわけにはいかない・・・・ううっ・・・・
今日はこれで耐えよう。→それでも雑誌と本、1冊づつゲット

というわけで、本日購入した本たちは以下の通り。

ムスメ「ミッケ!ファンタジー」←探し物系の人気の絵本シリーズ。
ムスコ「消えた王冠〜ルパンシリーズ」←今ルパンに凝っている
ワタシ「御宿かわせみ 鬼女の花摘み」←最新刊、ほっほっほ〜
   「別冊花とゆめ」
2002年09月29日(日)
★島田荘司。 『Pの密室』

これは御手洗シリーズの番外編?
本当はもっともっといっぱいシリーズを読破してから
読んだ方がいいに決まっているのだが。
それでも、幼稚園児の御手洗さん、となれば飛びつくのは
当然だ・・・・。あー。
そして期待を裏切らないキヨシくん、アンタはすごすぎる。
渋柿信介と会わせたいぞ。

しかし・・・おばちゃんはPなんて忘れていた。
ああー思わずおじちゃんに聞いて確かめてしまったが、
1度聞いただけでもすぐ理解できなかったよ、情けない。
・・・はっ。しまった。すっかり気分は近所のオバモード。
おこちゃまに弱いおばちゃんなのよう。
あーなにいってんだか。
2002年09月25日(水)
☆きたやまようこ。 『犬のことば辞典』

きたやまようこさんの絵が好きだ。
まあ自分が犬派だからなのかもしれないが・・・
見たら「ああ、この絵」と誰もが思うだろう。
内容は、あいうえお順に「犬が聞く」いろいろな言葉を
「大人」「子ども」「犬」に分けて解説している。
それがまた言い得ていて楽しい。
たとえばこんな風だ。
「うそ→子どもはばれるうそをつくが、大人は
ばれないようにうそをつく。犬はつけない」という具合。
犬の気持ちを借りての人間への皮肉がなんとも
可笑しいのである。
「いそがしい→子どもがあそんでほしいときや、犬が
あそんでほしいときに、大人がよくつかうことば」
・・・・なかなかに耳が痛い。
犬好きでなくても充分堪能できる。子供向けの棚にある
のがおしい!
2002年09月24日(火)
秋の気配な図書館にいく。

別にタイトルに深い意味ナシ。
3連休だったので、やっぱし人が多いかな。
本屋で見かけて、買おうか迷った本が図書館にあるのをふぃっと
見つけたときには、ニヤニヤ笑いを押さえるのに苦労する。
・・・たまに読み終わってそれがとても好きになったりすると
「ああ、やっぱり図書館で借りずに買えばよかったなあ」
なんて思ったりする勝手なやつ。
もちろんその逆もあり。「ああー図書館にあるやんか!きぃぃっ」
・・・ほんまに勝手なやつ。

1冊前回延長している本をうっかり返し忘れて優しく突っ込まれた。
ごめんなさい〜〜ああー、ドキドキして別の本のこと聞くのを忘れた。
小心者はつらい。

というわけで、今回借りた本は以下の通り。
(前回からの延長本別にあり)
「ねこはしる」←お友達おすすめのくどうなおこさん
「劫尽童女」←恩田月間
「恐竜大図鑑」←重い・・・・・
「あらしのよるに」「あるはれたひに」←やっとみつけた
「カメに100%喜んでもらう飼い方遊ばせ方」←ははははは・・・
2002年09月23日(月)
★若竹七海。 『依頼人は死んだ』

引き続き若竹強化月間と息巻いていたわりには、なかなか
読書がすすまない。
読書がどんどん出来るときは、心身ともに調子がいいとき
なんだなー、と実感できるのはこういうときである。

「依頼人は死んだ」は連作短編集で、主人公は探偵葉村晶。
アンソロジーでも何度かお目にかかっているが、なかなか
特異なキャラだと思う。
女性なのに女性っぽくなくて、どちらかといえば男性の探偵もの
の雰囲気に近い・・・地味だけどハードな。
かっこよくはないんだけど。

最後の章を見る限りは、まだこれからどんどん続くのだろうか。
何度も「うっ・・・・」とやられてしまっただけに、ぜひ
続きを読んでみたいが、この最後の章だけがちょっと性に
あわないかな、という気がした。晶さんごめん。
2002年09月22日(日)
★アンソロジー。 『七人の安倍晴明』

「王都妖奇譚」(コミック)から安倍晴明に入ったので、
イメージがかなり出来あがってしまっているのがマズイ。
やはり、いろいろな晴明像を知らなければっ・・・・と
借りたのがこの本。
あー、なかなか殊勝な心がけではないか。
夢枕獏さんが編んでいて、夢枕さん以外の人は
高橋克彦、田辺聖子、荒俣宏、岡野玲子、加門七海、
小松和彦、内藤正敏の各氏。(最後の二人は対談)
これで、初めて岡野玲子さんのコミック「陰陽師」を
読んだ。
・・・ちょっち絵も話も怖いかも;^^)
でも先日ダ・ヴィンチで「泣かせる本」特集に
「陰陽師」が出ていた。買いか?
他にも加門七海さんの分は、物語の一部をぽんと
抜き出した形で、これは気になるでしょ・・・。

うーん。
2002年09月20日(金)
★今邑彩。 『双頭の蛇』

うーむ・・・文庫だからわからなかった。
実はこれ、前に「蛇シリーズ」?2作品があるのだった。
一応裏のストーリー要約を見て借りたんだけど・・・・
そーゆーのは書いておいてくれるとありがたい。
しかも、『双頭の蛇』自体も、まだ途中で終わっており、
続編がまだあるように思わせる。
登場人物たちがそれぞれハラに一物を持って、その思いが
渦を巻きかけた・・・というまさにそこで「続く」なんである。
だから消化不良である。続きは??一体今まで何があった??

古い土地にからむホラーモノは、それでもやっぱり恐ろしい。
まだまだそんなところがたくさんあるに違いない・・・・
劇画で見てみたいかも。
2002年09月19日(木)
★アンソロジー。 『絆』

最近アンソロジーついているかも。
若い頃読まなかったその反動かのように・・・・
今回の作者は、小池真理子、小林泰三、篠田節子、鈴木光司、
瀬名秀明、坂東眞砂子の各氏。
どっちかといえばホラー系。スプラッタや幽霊とかではなく
日常に潜む狂気、日常と非日常のはざ間のような。
・・・個人的には血や霊は苦手なので、そういうのは読まない。
ホラーであるから登場人物に感情移入をすることはまずなく、
出来のいい映画を見ている感じだが、小説は目に見えない分
その展開は恐ろしいかも。
その中でちょっと異色なSFっぽい篠田節子さんの「子羊」。
きっといつかこんなところにまで人は行きつくのかもしれない。
唯一初めて読んだ作家、小林泰三さんの「兆」はちと
怖かった・・・・クラクラきた。
坂東眞砂子さんの「白い過去」は、ちょっとそのシチュエーションが
つらすぎた。
瀬名さんのはちとヒトゲノムが難解で・・・←根性なし
やっぱり理系は苦手なのだ・・・・
2002年09月17日(火)
★乃南アサ。 『涙』

少し時代をさかのぼるから、時代小説なのかな。
東京オリンピックに始まって、高度経済成長とそれを彩る
様々な時代背景はとてもリアルだった。
ただ次々と移り変わる時代と、その中で翻弄される主人公萄子の
あてもなく先の見えない日々があまりにも早くつらく、
ちょっと読み急ぎに走ったかも。
結末のシチュエーションはやはり二人が会えること、というのが
読めるにしても、悲劇は悲劇を呼び、救いようもない。
最後にタイトル通り、ちょっとだけ目がうるんだ。
うーん、ここまで徹底的にひっぱる人探しは初めて。

宮古島。美しいのだろうな・・・・
行って見たい。この目でその海を見たい。
2002年09月16日(月)
◇コミック。 『王都妖奇譚』岩崎陽子

うっかり以前感想を書いてしまったが、この文庫第7巻
(コミックでは12巻)が本当の完結編。
今日この日を待ちにまって、うっかり発売日前日に本屋に行って
しまったぐらいだ。←地方は1日遅い
といっても、前巻で影連との戦いは決着をみていたので、
この最終巻はどちらかというと番外編の短編集の色合い。
(本編も少しあるのだけど)
だが、脇役たちのストーリーつまり番外編はとっても好きだし
ぜひ読みたかったので、うれしかった。

欲を言えば、いつのまにか・・・・の晴明のラブストーリーが
もそっと読みたかったな。
それに、本当はもっともっと1話完結の話続くような気がした
けど・・・・

あと気になるのが、文庫と普通のコミックとの差。
別に差はないよねえ?;^^)
2002年09月13日(金)
◇コミック。 『天才柳沢教授の生活』 山下和美

いやあ、読まなあかん本がたまっているのに、コミック一気買い。
といってもコミック文庫なんで、1〜8巻なのだが。
いいよ〜とすすめられて、恐る恐る一巻だけ買って見たが、
思いきりはまってしまった。
この独特な可笑しい世界は一体?
次の日、早速またまた本屋に繰り出して、2巻以降を一気に買う。
そして、一気読み・・・・次の朝が辛かった(笑)。いやそんなに
時間はかからなかったのだが、漫画といっても読書は頭を使う。
特にこの柳沢教授の言葉はとっても難解だし。
でも・・・・笑わないでほしい、何回か目頭があつくなり、 
1度は堪えきれずに涙をぬぐった。
なぜだろう。すっとココロに忍び込んでくる、柳沢教授という
存在。そしてワタシは主人公柳沢教授ではなく、彼の相対する人々
に感情移入しているのだ。
青年漫画?だし、人によっては好みの分かれるところだと思うが、
ワタシのツボにはすっぽりはまってしまったのである。
あ〜、柳沢教授のドラマ化、見たいような見たくないような。
2002年09月11日(水)
・・・さりげに図書館。

ホンのにっきの更新をすっかりさぼっていたので、タイトルに
「さりげに」と入れて見たが・・・・ただの言い訳にもなっとらん(汗)
しかもこの前借りていた本、かなり読めてなかったし・・・・
泣く泣く返したのもあったし・・・・
ちょっと忙しかったし・・・・
・・・言い訳してる間に更新しろって。

そんなこんなでアップアップしているにもかかわらず、
「なんでこんなに借りてんねん!」と突っ込まないで下さい(泣)。
本能です。

というわけで、今回借りた本は以下の通り。
「依頼人は死んだ」←引き続き若竹強化月間
「QED 六歌仙の暗号」←難しいけどシリーズなんで
「Pの密室」←御手洗さんご無沙汰〜
「涙」←やっとあったよう
「紅迷宮」←ミステリアンソロジー、女性作家シリーズ
「犬のことば辞典」←大好きなきたやまようこさんの犬!
2002年09月09日(月)
★若竹七海。 『スクランブル』

他の作品にも出てくる印象的なキャラクター、彦坂夏見の
高校生時代。
うーん、リアルだぞ←語るに落ちる
高校を舞台にしたものは、いくつか読む機会があったが、
今まで読んだうちではこれが一番しっくりきた。
もちろん自分は文学少女ではなかったので、あそこまで
本を知っている登場人物たちには敬意を払うが、それとは別に
こういう時代が自分にもあったのだということが少しずつ思い出せる。
友人への屈折した思いも、先生への接し方も、
それから学校に対する不満を持ちながらも自分の居場所を必死で
確保しようとしていたけなげな自分も。
ひもといてみようか、あの頃のことを。・・・ふと、そんな気に
させてくれた。

15年という時間を自在に行き交って、ミステリの方も
なかなか凝った仕掛けだ。またしてもやられた。←読みがいつも浅い
2002年09月02日(月)
★アンソロジー。 『緋迷宮』

女性作家のミステリ・アンソロジー。
最近女性作家づいているので、この手の短編集はおいしい。
宮部みゆき、永井するみ、森真沙子、明野照葉、新津きよみ、
篠田(節子)、服部まゆみ、海月ルイ、若竹七海、小池真理子の10人。
どれも、真綿で首をしめるような、じんわりとした怖さを
持った秀逸な短編ばかりだ。
海月ルイさんの「鉄輪」など、本当に最後の最後に怖い。
女性作家の書く女性は、共感と嫌悪の紙一重だ。
わかるんだけど、わかりたくない、だけどワタシはそうしない。
でも、もしかしたら、そういう立場になったら・・・・
などと、いろいろ想像を膨らます。
またまた女性作家にはまりそうだ・・・・。


2002年09月01日(日)
By ちゃいむ

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