にゃんことごはん
ごはん



 いつの間にか増えている背中の傷は、愛の証?

この前、練々が布団に潜り込んできていたのに、うっかり寝返りを打って背中を向けてしまったら、背中に爪を立てられた。ひっかくというのではなく、毛布や布団を踏み踏みするようにゆっくり爪を出すのだが、こちらも夢うつつで痛いものだから身じろぎしたら長い引っかき傷ができたのだ。

その翌日、背中を鏡に移してみたら、自覚していない小さな爪あとがいくつかあって、ありゃりゃと思ったのだが、今日、なんだか妙に背中がかゆくて手を伸ばしたら、記憶にない直りかけの引っかき傷が増えていた(直りかけの傷というのは、時としてかゆいのだ)。
どう考えても、寝ているとき布団に潜り込んできた練々につけられた傷としか思えない。というのも、ニャンはたいていリュウの布団で寝ているし、たとえもぐりこんで来ても布団のなかで香箱を組んでいるか、前足を私の顔のほうに伸ばして寝るから、背中に傷のつきようがない。ショーは潜り込んできても肌掛けと上掛けの間、しかも腰の辺りという微妙な位置を好むのでなおさら背中に傷のつきようがない。
よくうつ伏せで寝ている背中に乗っかってくれたポッポはもういないから、傷がついたら心霊現象だし、生前のジュリナはもちろん、あみっちもキラリンも布団のなかには潜り込んでこない。

ということは、気付かない間に練々は私の布団にもぐり込んで来て、また気付かない間に出て行った、ということなのだろうか?

そう思いながら眺める背中には、思いのほか傷が多い。これ全部、猫の爪あと? と思うと、なんだかな〜という気分になった。

◆雨でクラブチームの練習が休みになったリュウ。うなぎのように伸びたニャンを膝にのせて、ぬくぬくしていた。

朝: 雑穀米の焼きおにぎり(蕪の葉のぬかづけと鰹節、みそ、筋子)、ししゃも、カボチャのチーズ焼き、白菜とにんじんの味噌汁
昼(弁当):レタスとソーセージ(ドッグパンとマヨマスタード)、蒸し鶏とレタスとチーズ(ライ麦パン)、ぶどうジャム(ライ麦パン)、ルッコラの生ハムまき、赤ピーマンの豚肉巻き
夜: マカロニグラタン(牛乳、チーズ、鶏ひき肉)、春雨と白菜とにんじんと豚肉の味噌煮込み、生ザーサイの漬物、
その他:チョコレートケーキ、納豆、肉マン、えびせん、バナナ、にんじんジュース、牛乳200ml+プロテイン

2006年01月31日(火)



 鍋の周りに群がるも、猫舌故に匂いを嗅ぐだけ

このところ少し緩んだものの、寒中という言葉にふさわしい寒い日が続いている。

寒い日には鍋。手軽なのと温まるのとで鍋物が大活躍……鱈チリ、キムチ鍋、水炊き、寄せ鍋、常夜鍋、おでん、ポトフ。
そして、そんな食卓の周りには猫が集まる。ニャンとショーと練々が、行儀よく並んで鍋を覗き込んでいる。ふつふつと煮えてくると、鼻がひくひくしてヒゲが震える。

でも、出来立ての具は熱い。取り皿に移動する間を狙って手を出すも、熱さに驚いて退散する。しばらくするとまたやってきて、今度は皿のなかを、何食わぬ顔で狙う。席を立って戻ってくると、なぜかコロンと具が皿の外にこぼれていたりする。
「おやぁ? 鶏肉さんが勝手にお皿から飛び出したのかなぁ?」と言うと、僕じゃないよとでも言いたそうにあさってのほうを向く。「おっかしいなぁ」と畳み掛けると、気まずそうに後ずさる。
雰囲気で劣勢を察するのだろうが、言葉を理解しているように思えてならないのはこんなとき。

姫ふたりは、相変らずパソデスク下にお引きこもり。それでもあみっちは日中、日当たりのいい窓辺にやってきたりするが、きらりんはほとんど私の仕事部屋から出ない。パソ下のミニホットカーペットでコロンコロンと転がって、伸びをする。本猫が幸せなら、それでいいのだけど。

◆そんなわけで、日替わり鍋メニューの我が家。冬は寒いのが困るけれど、手抜きができるのが嬉しい。

朝:三分づき米のおにぎり(ゴマ塩、うめぼし、筋子+海苔)、サバの塩焼き、ホウレンソウのバター焼き、里芋とヒイカとごぼうの煮物、白菜とかぼちゃとにんじんの味噌汁
昼(弁当):ソーセージとサニーレタス(ドッグパン)、生ハムとチーズとサラダ菜(ライ麦パン)、ゴートチーズとりんごジャム(ライ麦パン)、鶏手羽の照り焼き、菜の花の豚肉巻き
夜:玄米ごはん、ラムすき(大根、長ネギ、白滝、焼き豆腐、春菊)+卵、春雨サラダ(水菜、白菜、桜海老、にんじん)、蕪のぬかづけ
その他:納豆、煎餅、チョコレートケーキ、牛乳200ml、バナナ1本

2006年01月30日(月)



 ああ、こんなところにいたんだね、と呟く午後

今年の冬は寒い。私が年を取って寒さに敏感になったのかと思っていたが、宅配便のお兄ちゃんも酒屋のお姉ちゃんも「今年は寒い」と言うので、やっぱり寒いのだと思う。

年末の大掃除のとき、気になりつつタイムアウトで放置したなかに、一人用やぐら炬燵がある。リュウの愛用品で、彼は冬の間中、座椅子に寝転がったりダイニングの椅子に座ったりしつつ、やぐら炬燵にケットをかけた簡易炬燵でぬくぬくしている。ついでにニャンも一緒になってぬくぬくしている。
わずか100wほどの電気消費なので省エネなことこの上なく、小さいだけあってでかい炬燵よりもよほど機動性にすぐれている。
数年前、炬燵布団がおしっこ攻撃に遭い、どうしようもなくて処分して以来、通常の炬燵代わりに大活躍している逸品だ。

だが難点もあって、熱源(通常だと炬燵のテーブル部分にセットされているもの)が下にあり、そこにホコリがたまる。こまめに掃除機で掃除はするものの、いまひとつきれいにならない。下にセットされている熱源を覆うように小型のヤグラが組まれているため、掃除機のノズルを差し込むのに限界がある。

ところが、このところその木枠のヤグラが外れるようになった。ヤグラを組んでいた木を固定していた接着剤が、リュウの足の重みやら上にのっかるニャンの重みではがれたのだ。外れたところでまた組み立てればいいだけの話で、多少グラグラするが使用に問題はない。
で、今日、邪魔な木枠がなくなった熱源(といっても、保護カバーがかかっていて、こちらはおいそれとははずせない)付近にたまったホコリを、焼き鳥用の竹串を使ってかきだすことにした。気温は低いが日当たりのいい窓辺はポカポカと暖かい。なんとなく鼻歌まじりの作業になる。

そうしたところが、まあ、出てくる出てくる。その9割は猫の毛だ。
掃除機のゴミをつぶさに見ると半分ぐらいは猫の毛で、ゴミ、ほこりの類より多いものだが、狭い隙間に入り込んで留まる力はホコリの類より猫の毛のほうが強力らしい、などと、アホなことを考える。掃除機ゴミのなかでも意外と多い髪の毛は、こういう隙間に入り込んでいないのも発見だった。

戦利品(?)の猫の毛玉(プラスα)をまとめていて、ふと気付いた。ねずみ色やら黒やらこげ茶やらの毛玉のなかに、ひときわ明るい赤茶色の毛がある。
ああ、これ……と思った途端、ルノアールの油絵を思い出させるジュリナの明るいサビ色の毛並みが浮かんだ。画家がさまざまな色彩を組み合わせて、ひとつの色を作り出すように、ジュリナの毛にはごくごく淡いベージュからオレンジ色、茶色と複雑な色が含まれていた。
キジ白のニャンやキジのキラも茶系の毛を持っているけれど、こんなふうに赤みがかった色の毛はない。これは、ジュリナの毛だ……と思った途端、涙が溢れた。

ああ、こんなとこにいたんだね。

よく考えるとおかしなセリフなのだが、そんな言葉が浮かんできた。

ポッポはジュリナと再会したのだろうか?
我が家で過ごした日々は、彼らにとって幸せな時間だったのだろうか?
……かれらは、満ちたりてその生を終えたのだろうか?

私は、自分の人生についておおむね満足している。こんなものでしょ、という諦めでもなければ、この程度が分相応というのでもない。けっこう好きにやって、いろいろあって大変だったこともあるけれど、収支決算したら上出来なんじゃない、という感じ。まだ終わっていないから、この先、収支がどう変わるかはわからないけれど、でもたぶん赤字にはならないだろうな、とは思う(というか、意地でも赤字にはしないというか)。

でも、といつも自問する。自分がその生の一端に責を追うべきものたちは?たとえば、子ども、たとえば、猫。
自分の生を私の手に(一時期であれ)委ねたものたちは?
私に委ねなければ、生きていくこともおぼつかない時期のあったものたちは?

およそきまぐれで気分屋の私につきあうのは大変だろうな、と思う。
それらを相殺して余りあるものが、果たしてあるのだろうか?
今現在の進行形被害者であるリュウやほかの猫たちに対しては、何か大逆転の機会もあるやもしれないけれど(特にリュウは人間だから、自分の手で切り開く道がある)。いなくなってしまったものに対しては、もうどうすることもできない。

ねえ、ジュリ、ポチ。あんたたちは幸せだった?

それは、「うん」という答を期待しての問いでもなく、かといって「きっとノーだろうな」と自分を責めるためのものでもない。ただ……そう、ただ、懐かしく呼びかけるとき、なぜか、そういう問いかけになってしまう。

今でも思い出す。
我が家へ来た当初、私の足音にさえ怯えて、大きな身体をあわてて隠すようにしたジュリナやポッポのことを。
私ができたことなど、ほんとうに小さなことでしなかったと、改めて思う。
ほんとにほんとに、小さなことなのだ。そんな小さなことで、ポッポは甘ったれの赤ちゃん、ジュリナは姫になってくれた……。

私にできたちっぽけなことに、彼らがくれたものが、どれほど大きかったことか。

でも、もし。猫にも生まれ変わりがあるのだったら。
今度は、生まれた家で死ぬまで可愛がってもらえる猫に生まれ変わってほしい。

◆お節は2日でなくなったお正月。あとは、いつもどおりの飯炊き婆の日々。
 
3日
* 朝:おにぎり大3個(大根菜、明太子、塩)、味噌汁(鶏肉、里芋、にんじん、かぶ、大根)、ほうれん草入り玉子焼き
* 昼:サッカークラブのイベントにて(焼きソバ、焼き鳥ほか)
* 夜:ラム肉ローストwithオレンジソース ブロッコリーとカリフラワーとにんじんのバターソテー 春雨と白菜のクリームスープ(たまねぎ、鶏肉)、納豆
* 間食:餅(3個)、バナナ、チーズケーキ1個、カップめん

4日
* 朝:ドリア(トリ、たまねぎ、にんじん、セリ、牛乳、みそ、チーズ)、玉子焼き
* 昼:あんかけカタ焼きそば(豚肉、たまねぎ、ピーマン、にんじん、たけのこ)
* 夜:鶏手羽塩焼き、おでん(大根、こんにゃく、すじ、ちくわぶ、さつまあげ、いか天、ごぼう天、はんぺん、ちくわ)、ごはん(+発芽玄米)、蕪菜の漬物、納豆
* 他:ポテトチップス、バナナ2本、大福4個、牛乳+プロテイン

5日
* 朝:炒めビーフン(ネギ、ピーマン、にんじん、豚肉、ごぼう)、にしんの煮付け、塩握り(ノリ)
* 昼(弁当):サンドイッチ:ローストポークとレタス、ほうれん草入り卵焼きとチーズ、チーズ
* 夜:石狩風鍋(鮭、豆腐、白菜、しらたき、里芋、まいたけ、小松菜)、ごはん(+発芽玄米)
* 他:米菓、バナナ2本、牛乳+プロテイン

6日
* 朝:お握り(梅、いくら、塩)、焼き豚とほんれんそう痛め、卵スープ(たまねぎ、にんじん)
* 昼(弁当):サンドイッチ:蒸し鶏とチーズとベビーリーフ、スモークサーモントレタス
* 夜−クリームシチュー(トリ、白菜、エリンギ、たまねぎ、蕪、蕪葉)
* 他−ポテトチップス、チョコレートスナック

7日
* 朝:七草うどん、梅にぎり1個、卵スープ
* 昼:サンドイッチ 卵とほうれん草とチーズ。豚肉とレタスとマスタード
* 夜:麻婆春雨(牛ひき肉、ネギ、しいたけ、きくらげ、たけのこ、ピーマン)、鶏肉と野菜炒め(レンコン、にんじん、ピーマン)
* ポテトチップス










2006年01月08日(日)



 お供えおせちがなぜかなくなっている元旦の怪

何の因果か大晦日まで仕事だった。おまけに帰宅は、連日20時とか21時とか
22時とか。ロクに大掃除も、お正月の準備もできないままだった。

が、よくしたもので、クラブチームの練習が休みに入ったリュウがドア拭き窓拭きをやってくれて、おまけに大晦日の日には家中掃除機をかけたうえに布団まで干してくれていた。さすがに少し早く帰宅できたこの日、これから掃除機をかけて、と考えていたものだから、ちょっと感激……。たとえドアの影に猫の毛玉が残っていようと、そんなことはたいしたことじゃない、という気分だった。
清清しい室内で、練々は以前ポッポがねぐらにしていた隠れ家に、ショーは猫用炬燵に、ニャンは一人用あんかでぬくぬくしているリュウの膝の上に。
そしてあみっちときらりんは、私のパソ下のミニホットカーペットで、なぜかあっちとこっちに離れて、それぞれ寝ていた。

少しずつ下ごしらえはしていたおせちを大晦日に一気に仕上げて迎えた正月。
「ジュリもポチも田つくり好きだったよね」と言いながら、お供えする。ついでもカマぼこも少し。

おせちに興味津々なのは練々だけで、ショーはテーブルの上で猫缶を食べるだけで満足し、ニャンは点検をしただけでプイと去っていってしまった。
落ち着いていると言えば落ち着いているのだけど、ちょっと寂しい。

その後、暮れに録画していたゴジラをリュウと突っ込みながら見て、そのまま転寝して目覚めたら、もう暗くなっていた。
ふと見ると、ジュリナとポッポにお供えしていたおせちがない。きれいさっぱり、カラ。
あまりにカケラもなくなくなっているので、思わず笑ってしまった。

犯人は、いつもなら真っ先にカリの袋や缶の蓋を開ける音でやってくるのに、今日に限ってこなかった某白猫であろう……。

◆毎年、変わり映えがしないうえ、超手抜きのおせち◆

<<一の重>> かまぼこ、伊達巻、たつくり、ニシンの昆布巻き、ごぼうの梅煮
<<二の重>> 紅白膾、菊花蕪、海老(刺身)、ホタテと大根の酢の物、水菜といくらの和え物
<<三の重>> ローストビーフ、焼き豚、鰆の黄身焼き、ブロッコリー、カリフラワー

その他 煮物(たけのこ、里芋、にんじん、こんにゃく)
雑煮  大根、にんじん、セリ、鶏肉

今年は、数の子と黒豆と栗きんとんはパスしてしまったうえに、伊達巻はちょっと失敗してしまった。でも、ニシンの昆布巻きは意外と好評。

2006年01月02日(月)
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