消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1902年03月31日(月)

人の手にならず 森の奥の倒木に
静かに息づく深い苔が美しい
樹齢は と問いたくなる

寺の庭園がいかほどでも
長寿盆栽がいかほどでも
超えることはできない

雨をふくんで
命いっぱい輝かせている気がする
この場所へ誘ってくれてありがとう


1902年03月30日(日)

ほんとうに心地よい五月の風
ただひたすら前向きな気持ちになる
初夏の風


1902年03月29日(土)

忙しいワケをいろいろ付けても
所詮イイワケになる
結局のところ気持ちの問題だから

人はひらめきと工夫を与えられているのだから
そしてそれは気持ちのエネルギーに比例するから


1902年03月28日(金)

自慢する話も愚痴る話も
今何もないのです
みやげ話がないので
集いに行けません
だから独りでいます


1902年03月27日(木)

新しいものは嬉しいはずなのに
とくに機械なら素敵なはずなのに
楽しくないこともあるのだと気づく

納戸の古いものたちが捨てられた日のことを
思い出した
シンプルだけれどきちんと動く
ぴかぴかの黒のレトロな扇風機があった
とても自慢げに捨てられていった

誰かにあげればよかったのに
骨董屋のディスプレイになりそうだったのに


1902年03月26日(水)

小さな小さなネーミングに
すべてを込めたいと思う

けれど限定してしまうことが怖くて
何も入れない


1902年03月25日(火)

野望という言葉
無意識に男のものと思っていた
女の野望というもの
身近に見たことがなかったから

男女平等云々でなく
組み合わせを思いつかなかっただけかもしれない
夢、望み、願い、祈り、、
そういうものと少しだけどこか違って感じる言葉

でもそれ以外思いつかないほどぴったりの
女性なのです その人


1902年03月24日(月)

ひとつひとつ 丁寧に移すのは
時間がかかるけれど懐かしく
忘れていたことをふと思い出したりする
それは胸のそこで眠っていた熱いものだったりする
その大切な時間をとれないことこそが
疲れ果てるという意味なんですね


1902年03月23日(日)

心なんて空気の塊みたいなもんで
どんなに囲ったところで
針の孔から隣の空き地へ漏れ出すの
1ミリの隙間もすり抜けるの

疲れ果てても
逃げ場がないなんてことないと思う

石になったと思い込んでるだけで
人の心はつかめない風みたいなもんで
そんなに完璧に囲えないと思う

本当は空気のかたまり
石色になっただけと思えば
ずいぶんラクになる
抜け出す穴を探せるようになる


1902年03月22日(土)

ショパンぽい気がする
目星をつけてCD聴けば
即 でした

メインだけ弾ければいい
ピアノ好きでもショパン好きでもなかったのに
とにかく指を思い切り動かしたい気分なのは
なんだろう


1902年03月21日(金)

昨日ふと思い出したメロディーが
頭から離れない
名前を思い出せない
ピアノです
難しい曲なのに
弾けるはずもないのに
猛然と弾きたくなってしまった

何年も弾いていないピアノ
挑戦したくなりました
楽譜を探します


1902年03月20日(木)

小鳥がすぐ近くまできて
透き通った声を響かせて囀っている朝は
空気まで澄んでいる
きっと彼も嬉しくてしかたないのだ
胸を張って生きていこうと思っているのだ
誰かにそれを伝えたくて
そうして恋人を得るのだ
自分に誇りをもっていてこそ
恋になるのだ

あなたは?


1902年03月19日(水)

母の日にカーネーション
誰のためにそういい続けるのでしょう
カーネーションを好きでない母もいる

母の日に花を
それで十分だと思う
色んな花が飾られるでしょう

母の好きな花
贈る人の好きな花
育てたもの
摘んできたもの
お店で選んだもの

色んな花が行き交い溢れて
優しい日になればいいのにと思う

花にたくす気持ちは
イクサにはつながらない


1902年03月18日(火)

何の香りかと思えば
それはドイツあやめでした
こんなに甘い香りがあるとは知らなかった
考えてみれば何時も遠くから見ていたように思います
こんなに近くに寄ったことはなかった
薔薇の心騒ぐ華やかさとは違う
落ち着いた甘さ 少しすっとする

何に似てるとも思わない
新しく知った香りです


1902年03月17日(月)

さようならを言いたいのに
心苦しくて言えない

重い荷物なら捨ててください


1902年03月16日(日)

雲を観る人がいる
幾千の花のように
違いがわかるという

愛情をもったとき
ひとの目は開かれるのですね


1902年03月15日(土)

古いカタログを
捨てました
諸々あったけれど
もう意味ないかな と思って


1902年03月14日(金)

草の匂いのする場所へ行きたいと思う
何か動物の匂いのする所へ
馬だったり牛だったり
大きな犬だったり
発する熱や荒い息を
鼻面から感じたい
それが命のエネルギーだと思う
今の私に重要なもの


1902年03月13日(木)

黄金の首飾りも宝冠も
ずしりと重みがあるのでしょうね
肩が凝りこめかみが痛くなるでしょうね

飾りなら軽やかなのがいい
花の首飾り 貝や木の実のあしらい
髪には花か飾り羽
香りと風に揺れる音を愛でて

そんな暮らしが豊かなのに
人は煌きに惑わされる


1902年03月12日(水)

なんだかね
やっぱり入り辛い
バリアフリーじゃないんです
あまりに垣根がはっきりして
綺麗な白のペンキ塗りに
たわわの薔薇


1902年03月11日(火)

私だってそれなりに仕事をしている
でも 
自分達は働き者 的発言に
圧倒される
私は部外者


1902年03月10日(月)

何かに向けた言葉のようで
私に向けられた言葉

オタガイサマだよ
そんなの

特別傷つくわけではないし


1902年03月09日(日)

発展途上がいい
完成形という 止まってしまった流れでなく
もう形の変わらない先端でなく
まだまだ動くかたち


1902年03月08日(土)

何となく沈んだ生活になってる
くすんだ気持ち 曇ったガラス

クリアにして
はずんだ暮らしに
綺麗な生き方に


1902年03月07日(金)

繋がっていかないということは
そこで終わりにしたいってことですよね
私もそうかもしれない


1902年03月06日(木)

思いたって
あちこち掘り返して植え替える

あなたのこと怒ったけれど
私だって 
結果オーライ 単独行動 秘密主義 って
今はっきり気づいたよ

似てるんだ 
ごめん


1902年03月05日(水)

そんなに毎日お出かけ
疲れませんか
家にいられない人は
外が癒される場ですか
刺激があるのですか

自分の心で考えたいから
考えない生活というのを
理解できない
お仕着せを貰うだけなんて
耐えられない


1902年03月04日(火)

大雨が降り 大風が吹き
荒れ放題に荒れて
けろりと晴れている
まるで

私だ

さわやかな風に
好きな花が揺れていれば
何もかも平和
許せる


1902年03月03日(月)

皆忙しすぎるようで
立ち止まる気配もなく
窓から覗く姿もなく
通り過ぎる音もない
私はどこにおればいいのか
内?外?
圏外。


1902年03月02日(日)

期待しないと言うキミが哀れ
たった一つの裏切りに
世の全てを期待しなくなった

もっと広く世界を見てよ
哀しいことと嬉しいことは
同じくらいあって
きっと
嬉しいことを少しだけ多く
神は置いてくれていると思う
でなければ 誰も神を信じない
新しい幸せを探せない


1902年03月01日(土)

ウラギリなんて 世の中に山ほどあるのに
期待なんて 裏切られることの方が多いのに
期待以上の結果なんて そうないのに

小さな堆積でマヒしてしまう

ひとの裏切りを非難するのは正義感
自分が裏切らないのは美意識
醜さを思うだけです




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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