其の存在を。
認識する事と、 意識する事と、 固執する事と。
其れ其れに、 似て非なる物だろうか。
其れとも、 然したる差異は無いのだろうか。
恐らくは。
紙一重の、 僅かな違いで在るが故に。
其処に深入りする事が、 禁忌と、 されて居るのだ。
自身を、 把握する事は。
自身の武器を得る様に、 映るけれど。
飽く迄。
其れは、 自身で差配する刻に限るので在って。
主体が、 自身の手から離れた刻には。
何の益も無い。
「解離の発症パターンとも違うし。」 「パーソナリティとも違うでしょ?」
あの子は、 自身を整理して。
「何で生まれちゃったのかなぁ。」 「前から居たのかなぁ。」
あの子で在ってあの子で無い、 其の存在を。
理解しようと試みる。
俺はね。
其の答えを探すのは、 止めたんだ。
深入りすると。
多分、 緩衝役を熟せないから。
---------- References Feb.22 2015, 「私は誰でしょうか」 Oct.22 2003, 「何を残して消えたのですか」
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