雲間の朝日に想うこと


< 先導を買って出てくれるのか >


同僚が。


 「小坊主、話あるんやけど。」


他者では無く、
敢えて俺を指名した事から。

身近な友人では無く、
未だ深く語り合った事も無い相手を、
選択した其の雰囲気から。




彼の伝えたい話の全容を、
殆ど全て理解して。






 「俺に言う事じゃないでしょ。」


浮かんだ最後の言葉に、
慌てて蓋をした。









何度と無く、
意図を交わし合い。

其れでも尚、
相互理解に至らぬ事が、
多いのに。




何の前触れも無く届いた、
僅か最初の一言で。



何故。

お互いの共通理解が、
最終局面に飛んでしまうのだろうか。









物理的な距離や、
想い描く距離や、
其の過程や、
自身に巣喰う想いが。

殆ど同様な状況下に、
居る事を。


お互いがお互いに、
感じて来たからなのか。








其れとも。

俺が只、
其の言葉が手に入る事を、
渇望して居るだけだったのか。













 「小坊主、話あるんやけど。」
 「別の職が決まってな。」

 「良かったじゃん!」
 「一緒に住むんだ?」

 「おお、住む住む。」

 「おめでとう!」














 「結構待たせとるしな・・・。」












俺には未だ。

呑みに行こうと彼に伝える力しか、
備わって無いよ。


2004年03月04日(木)


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2001年03月04日(日) これは嫉妬と違いますか





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小坊主
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