目的に、 忠実に在るのだから。
非難に値する振る舞いでは、 決して、 無いのだ。
此れ迄の、 僅かに早めた起床時間も、 弛まぬ弁当作りも。
飽く迄、 唯一の対象に向けた想いに、 他ならない。
けれども。
一時的に。
注ぐ想いを、 局所へ、 集中する事は。
一方で。
失われ、 薄まる想いの存在も、 保証する。
更なる早起き。
情熱。
集中力。
此の反動は。
きっと、 週末の疲労感として、 俺へ、 牙を剥くに違いない。
「少し高い苺を買ったんだよ♪」
「食べてくれるかな?」
「足りると思う?」
娘の、 初めてのお弁当に。
有りっ丈の想いを、 注いで終う姫を。
咎める事など出来ないけれど。
---------- References Jun.03 2006, 「毒味役が必要でしょうか」
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