個と、 個が、 持ち合わせる能力の、 大小関係は。
其の、 要素要素で、 違いを生じるから。
時に、 入れ替わり。
時に、 対等に成り。
両者の立場は。
能動側と、 受動側とを、 行ったり来たりするのだけれど。
決定的に。
持ち合わせる能力が、 異なる上に。
加えて。
責務と言う、 与えられた立場が在る筈なのに。
何故に。
護る側と、 護られる側と。
其の両者が、 入れ替わるのだ。
親は。
子に育てられると、 言うけれど。
「アーアーウーウーって、一人でおしゃべりしてたんだから。」
「俺が寝てる時?」
「しかも、左手を小坊主の頭の上に置いて。」 「一生懸命寝かしつけてたんだよ?」
娘に、 風邪をうつされては、 熱に苦しむ、 父親へ。
添い寝するかの様に。
良い子、 良い子と、 俺の頭を撫でる、 乳呑み児に。
早くも。
父の威厳を奪われた様な、 虚脱感を覚えて了う。
---------- References Apr.28 2006, 「護れぬ敵でしょうか」
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