< 平然として見えますか >
貴女も望み、 俺自身も望んでいる事には違いないけれど。
決して二人を惹き合わせるだけでは無く、 時には絆に綻びを生み、 時には想いに亀裂を生じさせ、 時には距離を遠ざけ、 其れは課題としてお互いの身に科せられる。
必ずやお互いを前に進ませる物だと、 そう信じながらも。
其の試練の強さに怯み、 持て余し、 ふと後悔の念を浮かべ、 挫けそうになり、 自分の弱さに愕然とするんだ。
貴女も望み、 俺自身も望んでいる事。
包み隠さず、 全ての出来事をお互いへ伝える行為。
俺の周囲に存在する、 異性の存在。
俺の身の回りに起きる出来事が、 貴女の嫉妬や不安を掻き立てる物であったとしても。
貴女は知りたいと欲し、 俺は伝え、 そして貴女が、 生まれ出づる感情に必死に耐えている様子が、 俺の元に届く。
貴女の身の回りに起きる出来事が、 俺の嫉妬や不安を掻き立てるかも知れないと、 貴女が想ったとしても。
俺は知りたいと欲し、 貴女も伝えたいと欲する。
「たまには心配してよ。」
受話越しに、 貴女がふと漏らした一言。
周囲には異性の存在すらないと、 嘆き羨む貴女。
俺の何処を見てる?
必死に強がって耐えている事が、 貴女には伝わらない?
これ以上心配させないでくれ。 俺は壊れちまう。 |
2003年05月02日(金)
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