届ける想いの、 形には。
複数の形が在って。
確かに。
的確な形の、 想いを、 届ける必要は在るけれど。
贈られた想いに。
確かに一度、 満足を得た上で。
何故に。
異なる、 且つ、 的確な想いを。
相手へ、 求めて終うのだろうか。
確実に。
望まれた想いを、 贈り続けて来たとしても。
新たな想いが。
貪欲に、 沸き上がり続ける欲求が。
嘗ての想いを。
全て、 消し去って終うのかも知れない。
「鳩サブレ買って来たことないの?」
「小坊主は。」 「お土産買って来たことないんですよ。」
姫は、 俺へ濡れ衣を着せ。
「落雁もあるんですか?」
「食べたことないの?」 「じゃぁ送ってあげるわね。」
俺の居ぬ所で。
母と、 姫は、 共闘の交渉を、 終えて居た。
羊羹も。 リーフパイも。
嘗ての、 贈り物は。
皆、 土産では無いのだと、 言い切るんだね。
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