自身の、 手の内に専有する、 何かを。
他者と。
共有したいと願う、 想いは。
相手に対する、 想いの。
第一歩に、 他ならないから。
自身に。
他者の一部が、 溶け込む時。
其処に在る、 想いに。
確実性を、 感知出来る筈なのに。
其処に残された、 欠片には。
きっと、 想いは無いのだ。
姫が、 一つ。
俺も、 一つ。
個々の専有物に手を伸ばした、 其の直後に。
「良いでしょ?」 「どっちも食べたいでしょ?」
姫は。
自身の洋菓子を、 提供し。
俺の分を、 半分寄越せと言った。
其れ。
不味かったのね?
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