目覚めの瞬間に、 異変に気付くのは。
此れで、 何度目なのだろうか。
背中を向け。
或いは、 粗雑に起床を命ずる、 其の口振りで。
初めて、 何か起きた事を知る。
けれども。
「嫌な夢に俺が出て来た?」
「違う。」
何時もの、 不愉快な夢では、 無いのなら。
其の原因は、 俺の、 何処に在るのだ。
互いの想いを、 通わせ逢い。
其の儘、 一日を終えた筈なのに。
僅か一晩で、 想いの裏返った、 其の理由が。
如何しても理解出来ず、 途方に暮れた。
「小坊主。」 「やっぱり、一緒に住むのやめよう。」
不機嫌な顔と共に、 其の一言を残し。
姫は、 口を閉じる。
俺の寝ている間に、 何が在った?
其れとも、 寝る迄の刹那に、 俺が、 何か言ったのか?
---------- References Jan.22 2005, 「足並みは揃って居るでしょうか」 Dec.07 2004, 「二人切りの夢も離別の詩なのですか」 |