< 身嗜みの理由は何処に在りますか >
斥候と成り、 使者と成り。
先駆けしては、 殿軍を務め。
時には、 攻めに転じ。
或いは、 守りに回り。
強兵を率いては、 柔らかに、 往なす。
其の先に棲む、 五感へは。
時に、 多くの役目を委ねるから。
僅かな、 感覚の差異に。
常に、 目を光らせ。
怠る事無く、 手入れをするのだけれど。
久しく、 想いを込めぬ故に。
其の先が、 錆を浮かす迄。
気付けずに、 過ごして終ったのだろうか。
「最近。」 「使って無いのか・・・」
独り言を零し。
応じた、 怪訝な表情の姫に。
慌てて、 口を噤む。
爪、 切らなきゃ。 |
2006年01月07日(土)
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