二つの、 大きな流れが、 一筋に、 縒り逢わされる時には。
強弱も、 長短も、 高低も、 清濁も。
所々に濃淡を残しながら、 混じり逢うから。
生じた、 大河には。
二種類の色が、 宿るのだ。
其れ故に。
例えば、 二人の顔を掛け逢わせて。
似て居る、 似て居ないと、 幸福感に浸るのだけれど。
時に、 其の色は。
一方の色を際立たせた様に、 映るのだろうか。
今日こそは、 顔を魅せるのだと。
意気込みながら、 診察を始めた、 産科の先生に対して。
大河の流れは。
俺と姫の、 子は。
意地悪く、 顔を隠すのだった。
「小坊主みたいに。」 「性格悪いんじゃないの?」 「この前は後ろ向いて見えなかったし。」
姫は、 俺の責任だと言うけれど。
其の意地悪さは。
姫の、 茶目っ気の様な気がします。
---------- References Oct.03 2005, 「初めまして故に一瞬なのですか」 Sep.28 2005, 「印象が変化しては居ないでしょうか」 |